中国の転換点を記す第19回中国共産党大会

(VOVWORLD) - 24日、中国共産党の第19回全国代表大会が7日間の議事日程を終え、閉幕しました。今大会は、中国が「中国の特色ある社会主義制度建設」という路線を積極的に進める中で行われ、特別に重要な意義を持つと評されています。

2021年、中国共産党は創立100周年を迎えますが、今大会は中国共産党の歴史の最初の100年間における最後の大会となっています。このため、この大会はこの5年間の中国の発展の転換点を記し、次の段階の方向を定めるものとみられます。

中国の転換点を記す第19回中国共産党大会 - ảnh 1                       (写真:新華社/VNA)

この5年間の経済社会発展事業の重要な成果

1950年代から、中国は、「工業、農業、国防、科学技術」という4部門での近代化いわゆる「4つの近代化」という路線を実施してきました。しかし、政治や、社会の変化などにより、中国はまだ、その発展事業の突破口を切り開くことができてません。

中国の指導部は、改革と開放政策を実施し、公有制を進めながら市場経済を建設しており、中国を世界第2の経済大国に発展させました。そして、シュウキンペイ政権が発足してから、中国はいわゆる「第5の近代化」を実施し、従って、全面的改革が深化し、汚職防止対策が強化され、法治国家建設が促進されてきました。

この「近代化」は、以前の「4つの近代化」を継続しながら、社会や、文化、環境にも集中しています。その結果、この5年間、中国は大きな発展を遂げています。中でも、都市部と農村部間の貧富の差の縮小や、党と国家の各機関の健全化は著しい成果と見られています。

統計によりますと、2012~2016年期に、年平均1400万人が貧困状態から脱出し、農村部における1人あたりの平均年収はおよそ10・7%増加しています。特に、この期間に、各レベルの官僚合わせて7万人が法律違反などにより処分されてきました。この5年間、世界経済状況の複雑な推移にもかかわらず、中国は世界第2の経済大国の地位を維持しています。

中国の転換点を記す第19回中国共産党大会 - ảnh 2            (写真:新華社/VNA)

しかし、中国が多くの試練に直面しているのは事実です。その中で、多過ぎる人口に伴う貧富の差の拡大や、社会矛盾の多発、汚職などがあります。

特に、GDP=国内総生産の260%に相当する公的債務は差し迫った問題となっています。こうした中、中国が全面的な改革を必要とすることが指摘されています。

重要な転換点

そのため、第19回中国共産党大会は、中国の指導部がこれまで収められてきた成果や、メリット、デメリット、試練などを点検し、将来の発展方向を定めるチャンスと見られています。

大会で、シュウキンペイ氏は、「新時代における中国共産党の歴史的使命をはっきり説き明かし、新時代の中国の特色ある社会主義思想を打ち出した」と強調しました。このおよそ70年間、中国共産党全国代表大会は同国の重要な政治的社会的出来事とみられてきました。

グローバル化が進められ、国際社会における中国の影響力が高まっている現在、その重要性が増すといえます。というのは、中国の台頭や、地位向上に伴い、同国の変化は国内だけではなく、地域と世界の情勢にも影響を及ぼすからです。

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