労働生産性向上に取り組むベトナム

(VOVWORLD) -労働生産性の改善は、今日のベトナム経済の中核的課題であり、経済を迅速かつ持続的に発展させ、地域や世界の国々のレベルに追いつくための近道です。

社会経済開発の過程において、労働生産性は経済の能力と競争力を向上させるための決定的な要素です。労働生産性の改善は、今日のベトナム経済の中核的課題であり、経済を迅速かつ持続的に発展させ、地域や世界の国々のレベルに追いつくための近道です。

近年、ベトナムの労働生産性が絶え間なく高まっており、国の経済・社会発展に重要な貢献をしてきました。2017年のPPP=購買力平価に基づき計算すると、2011年~2022年までのベトナムの労働生産性は年平均5.3%増加し、マレーシア、タイ、シンガポールなどのASEAN加盟諸国の平均成長率を上回りました。そのおかげで、ベトナムはASEAN加盟諸国の中で、発展レベルの高い国々との発展の格差が縮小できるようになりました。

2023 年 11 月 8 日、チャン・ホン・ハー副首相は、2030 年までの労働生産性向上に関する国家プログラムを承認する決定書に署名し、その中で、労働生産性が急速で持続可能な成長にとって重要な原動力となることが明らかにされました。

この国家プログラムの具体的な目標は、ベトナムの年平均労働生産性成長率を6.5% 以上に、加工製造業の労働生産性上昇率は6.5~7.0%に、農林水産業の年平均労働生産性上昇率は7.0~7.5%に、サービス部門の年平均労働生産性上昇率は年間7.0~7.5%に到達するというものです。ベトナムは2030年に労働生産性上昇率でASEANをリードしている3カ国のグループに入ることを目指しています。経済専門家のディン・チョン・ティン氏は、ベトナムの労働生産性の今後の伸び率について、次のように述べました。

(テープ)

「多国籍企業がエレクトロニクス技術分野をはじめ、ベトナムへの投資に重点を置いていることから、ベトナムが多くの好ましいチャンスを得ています。そのため、私たちはそのチャンスを掴んで、知識経済とデジタル経済を急速、かつ持続的に発展させる必要があります。これを実現できれば、私たちの労働生産性が大きく改善されるようになります」

国民経済大学の研究結果によりますと、2020年~2030年まで、デジタル経済は年平均、労働生産性の伸び率に約7~16.5%貢献しているということです。したがって、デジタル経済は労働生産性と経済の効率に非常に重要な貢献をしており、労働生産性を向上させる新たな原動力となります。専門家らは、経済の急速かつ持続可能な発展に貢献するため、ベトナムが情報技術とデジタル・トランスフォーメーションを労働生産性向上の重要な推進力にする必要があるとしています。


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