第10回ASEMサミット


16日、イタリアのミラノ市で、ASEM=アジア・欧州会合第10回首脳会議が開幕しました。グエン・タン・ズン首相率いるベトナム代表団も参加し、ASEM加盟諸国の発展や、安全保障、加盟諸国間の連携などの強化を図ります。


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1996年10月、シンガポールは、第3回「東アジア・欧州経済サミット」での提言を受けて、アジアと欧州の関係強化を目的として首脳が直接対話する「アジア欧州サミット構想」を打ち上げ、当時の次期EU議長国フランスに提案しました。

現在、ASEMは、アジアの20か国と1機関、欧州の29か国と1機関の合計49か国と2機関によって構成されています。ASEMでは、相互尊重と平等の精神に基づき、アジア・欧州両地域の協力関係を強化することを目的として、政治、経済、社会・文化等を3つの柱として、様々な活動を行っています。


グローバルな問題への対応

今回のサミットは、「持続可能な発展と安全保障のための責任あるパートナー」をテーマにし、経済・金融問題とアジア・欧州のつながりや、全世界問題、共に関心を寄せる国際問題、ASEMの発展方向という4つの内容を討議します。

実際、この数十年間、両地域の飛躍的な発展に伴い、数百万人が飢餓貧困状態から抜け出し、多くの国が工業国に発展してきました。しかし、気候変動や、天然資源の枯渇、食糧安全保障、水資源枯渇など深刻な問題も浮上しています。こうした中、持続可能な発展のために共に行動し、共に困難を乗り越えるということはASEMが掲げている目標となっています。

これに関し、ブー・バン・ニン副首相は次のように語りました。

(テープ)

「グローバル化と各国の国際社会への参入が進められている現在、各国間の相互依存が高まっています。一カ国単独で全ての試練に対応できるとはいえません。ASEMは自らの潜在力で、両地域を全世界の持続可能な発展を促進するための原動力にすることができます」


ASEM内の協力を促進するベトナム

ベトナムは1996年にASEMに加盟しましたが、この18年間、責任のある加盟国として積極的に活動し、ASEMの発展に大きく寄与してきたと評価されています。これまで、ベトナムは、文化や、教育、医療、交通運輸、エネルギー安全保障などにおけるASEM内の協力の強化に関する複数のイニシアチブを出してきました。

また、グリーン成長を進め、国連のミレニアム目標に従って多くの構想を実施しています。一方、ベトナムはASEM加盟諸国から多くの貴重な経験を学ぶようになりました。これらはベトナムの経済社会発展戦略に合致すると評されています。

これに関し、チャン・ホン・ハー天然資源環境次官は次のように語りました。

(テープ)

ベトナムは様々な困難に直面していますので、資本と技術は重要な問題と見られています。こうした中、グリーン成長や、クリーンエネルギーは優先課題と見られています」

今回の第10回ASEMサミットで、ズン首相は全体会議で演説を行い、グローバルな問題や、協力強化策などを取り上げます。

また、サミットに参加する各国の指導者らと会合を行い、重要な問題について意見交換する予定です。これらの活動がASEM内の団結、協力の強化に寄与するものとなることが期待されています。

 

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