ユネスコ ベトナムの遺産保存を顕彰

(VOVWORLD) - 先週、ユネスコは、ゲームと民謡が一体となって遊ぶ伝統芸能「バイチョイ」と、民謡「ハットソアン」を人類の無形文化遺産に認定しました。

7日、韓国のチェジュ島で行われたUNESCO=国連教育科学文化機関の無形文化遺産の保護のための政府間委員会第12回会合で、ベトナム中部のゲームと民謡が一体となって遊ぶ伝統芸能「バイチョイ」が人類の無形文化遺産に認定されました。その翌日、ユネスコはベトナム北部フート省の民謡「ハットソアン」を、緊急に保護される必要がある無形文化遺産リストから出し、ベトナムで12番目の人類の無形文化遺産に認定しました。

クアンナム省、ビンディン省をはじめ、中部の各地方では古くから伝わる伝統遊戯バイチョイが行われています。特に、クアンナム省はバイチョイを始め、伝統的な祭り、芸術が日常生活の中で活かされるようにあらゆる手を尽くしています。同省は、1998年9月に、バイチョイを、世界遺産であるホイアン旧市街の路上で行うことにしました。

また、バイチョイを省内の芸術大会に、そして、2004年に、学校のカリキュラムに導入してきました。

バイチョイの保存事業について、ユネスコは、「バイチョイの書類は、この遺産の保護とコミュニティにおける存在継続を目指す過去と現在の努力を示している」と評価しました。

一方、北部フート省の民謡「ハットソアン」は、地元の日常生活の欠かせない一部となっています。ハットソアンが2011年に緊急に保護される必要がある無形文化遺産リストに盛り込まれる前、この民謡が歌えるのはわずか100人以上でしたが、その中の半分は60歳以上でした。しかし、現地行政府の努力により、現在、この地にはハットソアンクラブが37あり、その公式メンバーは1600人にのぼっています。そして、非公式メンバーとしてクラブの活動に参加しているのは約5000人になっています。

フート省は、ハットソアンを保存・開発するため、この民謡の継承者を育成することの重要性を認識したうえで、ハットソアンをフート省のすべての学校のカリキュラムに導入しています。また、ベテランの歌い手に頼んで、若手歌い手を対象にハットソアンの教室を開いています。

そして、ハットソアンを披露する空間を作り出すため、ハットソアンに関する遺跡を改装する方針です。

ユネスコは、ハットソアンの保存と開発におけるフート省の取り組みを高く評価し、ハットソアンを、緊急に保護される必要がある無形文化遺産リストから人類の無形文化遺産リストに移すことにしました。

 バイチョイとハットソアンがユネスコによって人類の無形文化遺産として認定されたことは文化財の保存と開発に対するベトナムの取り組みを立証することです。

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