深刻化する日本と韓国の貿易摩擦

(VOVWORLD) - 先週、日本と韓国の貿易摩擦は激しさを増しています。その原因は外交的動きによるものとみられています。現在、双方はその打開策を模索しています。

日本政府は今月1日、韓国に輸出する半導体工業材料の審査と管理を強化し、韓国を貿易の「ホワイトリスト」から除外すると発表しました。実際、韓国は世界一のメモリチップ製造国です。ただ、韓国企業は今でも日本が生産した特定の工業化学製品に依存しています。実際、メモリチップの製造分野で素晴らしい成果を上げている以外に、韓国はこれまでずっと材料産業の振興を忘れていません。

2013年11月、韓国の産業通商資源部が発表した「第3次材料部品発展基本計画」では、20年をめどに材料・部品産業の輸出額を6500億ドル(1ドルは約108.3円)に引き上げ、貿易黒字を2500億ドルとし、日本を抜いて世界トップ4に入ることを目標に掲げました。世界レベルのコア材料10品目を開発するため、韓国政府は16年までに1兆7千億ウォンの民間投資と3千億ウォンの政府投資を行うことも計画しました。

今年6月、韓国政府は2030年をめどに製造業の世界4強入りを目指す「製造業ルネサンスビジョン」を発表し、現在世界6位の輸出規模が30年までに4位に向上することや、世界トップレベルの製造業企業数を現在の573社から2倍の1200社に増やすことを打ち出しました。韓国産業研究院は、「現在、韓国製造業の付加価値率は25.5%で、OECD=経済協力開発機構の平均水準の30%に遠く及ばない。韓国の部品、材料、設備の対外依存度の高さと技術競争力の低下などが大きな原因だ」との見方を示しています。

「日本経済新聞」によりますと、今回の日本の規制措置に直面して、日韓半導体産業の関係者は、両国の技術格差は大きく、韓国企業は短期間で日本以外から代替製品を調達することは難しいとみていますが、韓国が官民を挙げて国産化と代替品の調達を推進する可能性はあるとしています。

ご感想

他の情報