「北緯17度線と統一への願い」展示館、かつて約21年間ベトナムを南北に分断したベンハイ川の北岸に位置
応接室に設置されたホーチミン主席の像
ベンハイ川に架かるヒエンルオン橋の両岸における抗米戦争中のたたかいに関する数十点の遺物と資料を展示する展示室
統一に向けて不屈の闘いを続けた民族の強い意志を物語る場所
激戦地だったクアンチ省で、日夜問わず地下トンネルを掘り、生活の場としたベトナム軍と住民たち。そこから次世代を担う命も誕生
ヒエンルオン橋の旗竿に掲げる国旗を縫い続けたビンリン村の母親の姿を再現
ヒエンルオン橋の旗竿の頂上に取り付けられた青銅製の星
素朴ながらも歴史を語る貴重な遺物
ベンハイ川沿いに設置された拡声器・長年続いた「音の戦い」の証し
アメリカ軍が使用した電子偵察兵器『トロピカル・トランゲンラジオ』、迷彩色で塗装され、種類により数十〜数百メートルの範囲で音や動きを感知
アメリカのAP通信、1967年5月:「非武装地帯南部の戦闘では、アメリカ海兵隊がベトナム国内駐留部隊中で最も多くの死傷者を出した。共産側の重火器、ロケット、迫撃砲は、8000人以上の死傷者をもたらし、アメリカ軍の爆撃でも沈黙させることができなかった」
約21年ぶりに再会した家族の喜びを写した「南北再会」の写真
7月には多くの訪問者がこの展示館を訪れ、祖国の平和のために命を捧げた兵士たちに敬意を表した
「今回の旅は家族にとって忘れられない体験になった。前の世代の犠牲に感謝し、ベトナム人であることを誇りに思う」・ ハノイからのファム・タオさんの感想
戦争は終わったが、その痕跡は今も残り、忘れがたい傷跡として、かつての痛みと喪失、そして英雄的で栄光に満ちた時代を語り継ぐ

展示館「北緯17度線と統一への願い」

(VOVWORLD) - 豊かさや繁栄でその名が知られているのではなく、民族の記憶に深く刻まれた場所というものがあります。ベトナム中部クアンチ省にある展示館「北緯17度線と統一への願い」もその一つです。ここでは、一つひとつの展示空間が、20年以上にわたる戦争の中でベトナム民族が抱えてきた分断の痛みと再会への熱望を、遺物を通して生き生きと物語っています。7月27日の傷病兵・戦没者の日78周年記念日を機に、この場所を写真で訪れ、なぜ国を統一しなければならなかったのか、そしてなぜ悲しい記憶であっても残す必要があるのか、改めて考えてみたいと思います。

レ・チ(VOV5)