この時期、スアンディン村を訪れると、伝統的な月餅の香ばしい匂いに包まれる。創業60年以上の家族経営ブランド「シン・フン」では、職人たちが連日作業を続け、焼き月餅(バインヌオン)やもち米の月餅(バインゼオ)を作り出す
職人によると、製造工程は多くの段階を経る複雑な作業であり、餡の材料はそれぞれの大きさに合わせて厳密に計量される
伝統的な月餅の魅力の核心は餡にある。最も人気があるのはミックス餡で、ラード、中華ソーセージ、蓮の実、角切りハムに、クアット(ベトナム金柑)やライムリーフの香りを加える。仕上げに桂花陳酒を混ぜることで伝統の風味が際立つ
「シン・フン」のオーナーであるズン氏は、家族で中華ソーセージやハムを自家製し、コストを抑えることで消費者に手頃な価格で届けていると語った。ただし品質は常に最優先だと強調
餡はズン氏自らが家伝のレシピに従って調合する
大小問わず、餡は一つ一つ正確に計量される
餡を詰め、型に入れ、成形する工程も、皮を傷つけないよう細心の注意が払われる
月餅は適度な温度で焼かれ、皮はほどよい硬さに仕上がりつつ、緑豆の香りを保つ
最後にプラスチック容器に詰め、熱シールで包装する
市場には現代的な月餅があふれているが、伝統の味わいの魅力は揺るがない。スアンディン村の伝統月餅店を営むシ氏は「毎年、注文が殺到し、生産が追いつかない時期もある」と語る

ハノイで名高い月餅製造所

(VOVWORLD) - 旧暦8月15日の中秋節に合わせ、ハノイのスアンディン村では毎年旧暦7月から伝統的な月餅作りが始まり、需要に応えるべく慌ただしい日々が続きます。この写真記事で、それをご紹介します。

タイン・ビン(VTC News)