イランとトルコ クルド自治政府への圧力強化で一致

(NHK)イランのロウハニ大統領とトルコのエルドアン大統領はテヘランで会談し、両国が国境を接するイラクでクルド自治政府が独立の賛否を問う住民投票を実施したことについて、今後イラク政府と連携して自治政府への圧力を強めていくことで一致しました。


イランのロウハニ大統領とトルコのエルドアン大統領は4日、イランの首都テヘランで首脳会談を行いました。

イランとトルコが国境を接するイラクでは先月25日、クルド自治政府が独立の賛否を問う住民投票を実施して賛成が多数を占めました。
これに対して両国は、自治区への空路を遮断するなど圧力を強めています。

首脳会談のあと記者会見したエルドアン大統領は「クルド自治政府の住民投票は正当性がない。イラクの中央政府とトルコ、イランはより断固とした措置をとる」と述べて、さらに圧力を強めていく方針を示しました。

また、ロウハニ大統領も「国境を変えることはいかなる状況でも許されない」と述べて分離独立の動きをけん制しました。

イランとトルコは国内に多くのクルド人を抱え、住民投票は自国での分離独立の動きを刺激しかねないと警戒を強めていて、今週にはトルコ軍の総参謀長がイランを訪問し対応を協議しました。

両国は地域大国としてライバル関係にありますが、最近では内戦が続くシリアでも、停戦に向けた協議を主導するなど急速に接近していて、中東の紛争に対応する中で関係を深めています。


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