(NHK)貧困や暴力から逃れるため中米諸国からアメリカを目指す移民たちの集団は去年およそ1万人に膨れ上がりましたが、ことしも新たな集団がホンジュラス北部を出発しました。
アメリカを目指す移民たちは、14日夜から15日早朝にかけてホンジュラス北部の都市サン・ペドロ・スーラを相次いで出発しました。
ホンジュラス政府によりますと、今回の集団は合わせて1000人程度だということです。
中には小さな子どもを連れた家族も多く見られ、大きな荷物を抱えて歩き出しました。
孫を連れた41歳の女性は「ホンジュラスには殺人や強盗など犯罪が多く雇用もない。家族とアメリカに行きたい」と話していました。
中米諸国からアメリカを目指す移民たちの集団は去年10月から11月にかけて相次いで発生し、合わせておよそ1万人に膨れ上がりました。
しかしアメリカに入国できたのはごく一部で、多くはいまだにメキシコにとどまり、諦めて母国に帰る人も出ています。
アメリカのトランプ大統領は今回の集団についても15日、自身のツイッターに「移民たちの新しい大きな集団がアメリカの国境に向かっている。壁だけが国を安全に保つことができる」と投稿し、入国を阻止する考えを示しています。
移民たちを支援しているNGOによりますと、集団の人数は今回も増える可能性があり、今後、アメリカとメキシコの国境地帯では再び緊張が高まることが予想されます。