カザフスタン 大統領退任も影響力保持 後任は上院議長

(NHK)中央アジアのカザフスタンで、30年近く大統領を務めたナザルバーエフ氏が退任し、上院議長のトカエフ氏が20日、憲法の規定に従って大統領の職を受け継ぎました。

ただ、ナザルバーエフ氏は政治の要職にとどまって影響力を及ぼすとみられます。

中央アジアのカザフスタンで30年近く大統領を務めたナザルバーエフ氏は19日、大統領の職を退くと発表しました。

これを受けて20日、憲法の規定に従って、議会上院のトカエフ議長がナザルバーエフ氏の任期が切れる来年4月まで大統領の職を受け継ぐことになりました。

ただ、ナザルバーエフ氏は、国家安全保障会議議長や与党党首などの要職にとどまり、トカエフ大統領も「ナザルバーエフ氏の意見は戦略的な決定を行ううえで優先される」と述べました。

またトカエフ大統領は、首都アスタナの名称を、ナザルバーエフ氏の名前であるヌルスルタンに変更することも提案しました。

一方、議会上院は、トカエフ氏の大統領就任に伴って空白となった議長の職にナザルバーエフ氏の長女のダリガ氏を充てることを決めました。

ナザルバーエフ氏の後継者は、今後、行われる大統領選挙で決まりますが、すでにダリガ氏やトカエフ氏などが取り沙汰されていて、後継の選定にもナザルバーエフ氏が影響力を及ぼすとみられます。

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