「ブルキニ」着用禁止の条例は無効 仏の裁判所


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(写真:AFP)

(NHK)フランスでは、イスラム教徒の女性が身につける全身を覆う「ブルカ」と「ビキニ」を合わせ、「ブルキニ」と名付けられた肌を露出しない水着をめぐって、先月、南部ニースで起きたテロ事件のあと、地中海沿岸などの30余りの自治体が条例で相次いで着用を禁止しています。

憲法で保障されている政教分離の原則を背景に、公共の場から宗教色を排除し、対立を避けることが狙いとみられていますが、イスラム教徒の人権団体などは、不当な差別だとして、行政訴訟を担う最高裁判所に当たる国務院に条例の効力の停止を求める訴えを起こし、判断が注目されていました。

国務院は26日、「宗教の自由や人権を著しく侵害している」として条例は無効だとする判断を示し効力を停止するよう自治体に命じました。

これについてイスラム教徒の団体は声明を発表し、「水着を自由に選んで海水浴を楽しめることをうれしく思う」としています。

一方、条例を設けた自治体のトップの1人は地元メディアの取材に「浜辺で激しい口論になるなどすでに問題も起きていて、この条例を取り下げるつもりはない」と話していて、今後の対応が注目されます。

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