英ジョンソン首相 初の外遊へ 離脱でEUの譲歩に期待
(VOVWORLD) -
イギリスのジョンソン首相は今週、就任してから初めて外国を訪問し、ドイツやフランスの首脳と会談します。これを前に、10月末に迫ったEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐり、EU側から何らかの譲歩を引き出したいという考えを改めて示しました。
(写真: AP) |
ジョンソン首相は、21日にドイツでメルケル首相と、22日にはフランスでマクロン大統領と会談し、その後、G7サミット=主要7か国首脳会議に出席します。
首相として初めての外国訪問を前にジョンソン首相は19日、EUとすでに合意している離脱の条件を定めた協定案について「議会で3回否決されている。EU側が譲歩することを望んでいる」と述べ、ドイツやフランスとの首脳会談で協定案の再交渉など何らかの譲歩を得ることに期待を示しました。
そのうえで、EUとの合意の有無にかかわらず、10月末には離脱するという強硬な姿勢を改めて示しました。
また、ジョンソン首相はEUのトゥスク大統領に書簡を送り、協定案の中でも議会から特に問題視されている北アイルランドの国境管理をめぐる条項を削除するよう求めました。
削除すれば議会が協定案を承認する可能性が高いという認識を示し、国境管理の解決策は先送りすべきだとしています。
ただEU側は離脱協定案の再交渉には応じない姿勢を崩しておらず、一連の会談での離脱をめぐる進展は難しいとみられています。