ベトナム人が開発した4Dデジタル地図

(VOVWORLD) - スマホでグーグルマップやアップルマップなどを使って経路を案内し、位置を検索することは馴染み深いものとなってきましたが、現在、ベトナムの多くの企業はデジタル地図の作成を試みています。
IOT Link技術会社が開発した4Dデジタル地図を利用することはその一例です。ベトナム人に適した新しい性能を持つこの4Dデジタル地図はコストの削減、使用者のデータの喪失の回避に寄与し、国のサイバーセキュリティの強化につながるとされています。
ベトナム人が開発した4Dデジタル地図 - ảnh 14Dデジタル地図

IOT Link技術会社が開発した4Dデジタル地図はベトナムで初めてのデジタル地図で、ベトナムの技術者がマイクロソフトの専門家のアドバイスのもとに開発したものです。この4Dデジタル地図は地理、土地、交通、観光、農業、国防・安全保障、情報通信、建設などの情報が足並みをそろって表示されているものです。

これはデジタルトランスフォーメーションとスマートシティの実現に必要なデジタルプラットフォームです。この4Dデジタル地図は普通のデジタル地図としての役割を担うほか、都市インフラを管理する手段であり、分析者や投資家が都市や居住地、プロジェクトの現状を評価できるようになり、将来の建設計画を策定します。IOT Link社の共同創始者の一人チン・コン・ズイさんは次のように語りました。

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「このデジタルプラットフォームはデジタルトランスフォーメーションとスマートシティの実現など様々分野において活用できます。例えば、将来におけるスマートシティ建設計画を作成した場合、4Dデジタル地図が役に立つということです」

現在、4Dデジタル地図がベトナムの企業およそ100社に無料で提供されています。4Dデジタル地図ウエブとアプリケーションの両方のプラットフォームでデータベースの管理、および先進的技術ソリューションを集積することができます。そのほか、4Dデジタル地図は3次元の仮想空間をシミュレーションできるだけでなく、異なった時点や時間帯における密度を観察する機能があります。IOT Link社の情報技術部のズオン・マイン・ズン部長は次のように語りました。

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「利用者は3Dの性能を通じて、実際にある建物の姿を見ることができますが、4Dの性能を通じて、ある場所の一定の時間帯における姿を見ることができます。例えば、その場所が過去にどのように見えたか、将来どのようになるかをも見ることができます。これは従来開発されてきたデジタル地図にはない機能です」

IOT Link社が2018年に4Dデジタル地図を開発しましたが、2021年にベトナム情報通信省と国防省傘下の携帯通信大手のベトナム軍隊工業通信グループベトテルの共催により開かれた「ベトソリューション」というDXに関するコンテストに入賞した後、初めて活用できるようになりました。

そのコンテストの後、ベトテルとIOT Link社が協力合意書を締結しました。これにより、4Dデジタル地図がベトテルの多くのプロジェクトに活用できるようになりました。中にはスマート シティ オペレーション センター建設プロジェクトがあります。ベトテル社のレー・ダン・ズン元会長は次のように語りました。

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「私たちは技術会社と協力することを望んでいます。私たちはベトナムにおけるデジタル社会づくりに向けて、技術会社が高品質な製品を開発するため支援しています」

ベトナム人が開発した4Dデジタル地図 - ảnh 2ベトテル社のタオ・ドゥク・タン会長(写真: qdnd.vn

そのほか、4Dデジタル地図は海と島の領有権の確保をはじめ、サイバーセキュリティ、国家の安全保障などの分野にも活用できます。4Dデジタル地図がベトナム国内で開発され、地図のデータがマスターされることから、安全保障分野での信頼性が確保されています。これにより、先頃、ベトナム海と島担当総局はこの4Dデジタル地図がベトナムの海と島の境界線を正しく作成したことを正式に承認しました。IOT Link社のブー・ミン・チー副会長は次のように語りました。

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「地図ならば、この国と近隣諸国との境界線を正確に確定しなければならないと思います。私たちはベトナムが領有権を主張している海域と島嶼と近隣諸国との境界線を明確に作成するため尽力してきました。私たちはベトナムが開発したプラットフォームを使うことから、これらの問題を主体的に決定できます」

ベトナムの国家デジタルトランスフォーメーションプログラムはデジタルプラットフォームをマスターすることを第一の優先課題と見なしています。その中で、「メイクinベトナム」製品開発を通じて、デジタルプラットフォームをマスターし、インターネット上における自主権を確保することは4つの優先課題の一つです。

また、デジタルプラットフォームの開発はデジタル政府の構築とデジタルトランスフォーメーションの推進を加速させるための突破口と見なされています。サイバーセキュリティに応用性が高い4Dデジタル地図はベトナムの最も大きなデジタル地図となる見通しです。

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