ホアイ　 こんにちは、ホアイです。

ソン 　 こんにちは、ソンです。今日のこの時間は南部メコンデルタの水上マーケットについてお伝えします。

ホアイ　 いいですね。南部メコンデルタ地域は13の省と市で構成され、総面積は4万平方キロメートルです。メコンデルタ地域はベトナムの最大の米の産地であるだけでなく、多くの景勝地もありますね。

ソン　 そうです。メコンデルタ地域は平野部の独特な生態環境に恵まれ、季節を通じて様々な果物が実り、豊かな自然に恵まれています。

ホアイ 　この地域の中心地とされているカント市は運河が絡み合っていて、米などの穀物や南国の果物の産地として有名な場所です。そのため、他の地方と違って、市場は陸に開かれるだけでなく、水上でも開かれますね。

ソン 　そうですね。水上マーケットはカント市の特徴的な文化の一つと言っても過言ではないでしょう。今日のこの時間はカント市にあるいくつかの有名な水上マーケットをご紹介します。

ホアイ 　はい。まずはじめに、カイラン水上マーケットについてお伝えします。カイラン（Cai Rang）水上マーケットはメコンデルタ最大の水上マーケットです。カント市から6キロ離れたところにあり、市内の船着き場からボートで30分ほどの距離です。このマーケットはカント市の魅力的な観光スポットでもあります。

ソン 　カイラン水上マーケットは毎朝3時から正午まで開かれ、ピークは5時～8時頃までです。マーケットは正午まで行われますが、船の数は徐々に少なくなってきます。

現場の音

ホアイ　 水上マーケットには大型の船と小型の手漕ぎボートが行き交っています。大型の船は卸売の船で、小型の手漕ぎボートは日用品、食べ物などを売る小売の船です。

ソン　 卸売の船の殆どはスイカやパイナップルなどの果物類や白菜、ニンジン、玉ねぎなどの野菜をいっぱい積んでいます。卸売の船の特徴は、長い竿に自分たちの取り扱っている商品を吊るして旗（目印）を立てていることです。スイカならスイカの旗を、白菜なら白菜の旗を立てています。船には大量の商品を積んでいて、業者の船が卸売の船につけて売買を行います。

ホアイ 　小売の船が扱う商品は、果物だけでなく、生活品や飲料、軽食も売っています。果物は購入したらその場で切ってもらうこともできますので、試食してもいいかもしれませんね。

ソン 　パイナップルを売買している船の持ち主の女性フイン・ティ・ウット（Huynh Thi Ut） さんは次のように語りました。

（テープ） 

「朝1時に、この水上マーケットに来ました。売買をしてからすぐに他の地方に行っています。今年の経営は順調です」

ソン　 南部メコンデルタの他の有名な水上マーケットはハウザン省のフンヒェップ水上マーケットです。このマーケットはフンヒェップ地区を流れる7つの支流が交わる場所にあります。カント市から南へ約30キロ離れたところです。

ホアイ 　この市場は1915年の誕生以来、いつもたくさんの船が集まって、売買をしています。船が千隻集まる時もありました。この水上マーケットは巨大なデパートのようで、何でも売られています。

ソン 　地元の住民の需要に応えるため、この水上マーケットには果物、農産物だけでなく、フォーの店、南部名物の麺「フーティウ/Hu Tieu」の店、カフェ、レストランもあります。フンヒェップ水上マーケットで、フーティウを売っている女性ウットラン(Ut Lan) さんは次のように語りました。

（テープ）

「私は船で生活していますよ。時々、暇がある時、陸にあがり、故郷にいる両親を訪ねます。子供がいますが、夫の両親に預けています。ここでの商売からの収入で生活費を賄うことができます」

ソン 　これらの水上マーケットに行くならば、私達は地元の人々の日常生活を垣間見ることができますね。船にはテレビ、ラジオ、ペット、盆栽などの他に、バイクもあり、「移動家屋」のようなものもあります。

ホアイ 　現在、南部メコンデルタは交通網が十分に整備されてきましたが、水上マーケットが依然として存在しているだけでなく、活発に開かれています。

ソン 　近い将来、水上マーケットにある船がより大きくなり、きれいになるかもしれませんが、水上マーケットの雰囲気は昔のまま維持されることでしょうね。

ホアイ　 そうですね。リスナーのみなさん。チャンスがありましたら、ぜひこの2つの水上マーケットを訪れ、商売をしながら、地元に住む親しみやすい人々に会ってみましょう。

では、おしまいに一曲お送りしましょう。「～」です。

（曲）

「～」をお送りしました。今日のハノイ便は南部メコンデルタ地域の水上マーケットについてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。