CPTPP加盟、刷新と国際参入に向けてのベトナムの公約

(VOVWORLD) - 12日、ハノイで開催中の第14期国会第6 回会議で、国会議員らはCPTPP=包括的、及び先進的な環太平洋経済連携協定の批准決議の承認を投票しました。

協定の締結・批准により、ベトナムの世界経済への参入にあたりチャンスには試練が伴うとの意見が相次ぎました。

CPTPPはアジア太平洋11カ国が参加しています。オーストラリア政府は10月31日、国内手続きが完了した旨を、事務局を務めるニュージーランド政府に通知しました。これまで、メキシコ、日本、シンガポール、ニュージーランド、カナダが国内手続きを完了しており、オーストラリアの国内手続き完了により、6カ国での手続きが完了したことになりました。CPTPPは加盟6カ国が批准後、60日後に発効することから、12月30日に発効するとしています。ベトナムはCPTPPの早期批准により、刷新や国際社会への全面的かつ広範な参入、東南アジア、及びアジア太平洋地域における重要な地位と地政学を示すことを目指しています。

ベトナムの政治的・経済的地位を向上

地域と世界の政治、安全保障状況が迅速かつ複雑に推移している背景の中でベトナムはCPTPPの批准で様々な試練に対応するための底力を高めると同時に独立、自主、国際関係の多様化、全方位の対外政策を堅持し、国防・安全保障の強化が図られるとしています。また、同協定が発効された暁には、ベトナムと加盟諸国、とりわけ戦略的パートナーシップを確立した各国との関係が深化するようになります。

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ファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように語りました。

(テープ)

「この協定を早期に批准することは国際社会への全面的かつ広範な参入、東南アジア、及びアジア太平洋地域での重要な地政学、そして東南アジア諸国連合における地位を示すと思います。CPTPPは世界のGDPの約13%を占める巨大な自由貿易圏となり、その中で日本は世界第3位の経済大国です。ですから、ベトナムはCPTPPへの加盟により多くのメリットを得るでしょう。2035年までに、ベトナムのGDPと輸出額はそれぞれ1.32%、及び4.04%増加することになる見込みです。」

困難と試練を発展のチャンスに

国会会議に際し、国会議員らは取材に応え、CPTPPの批准により、ベトナムは経済成長、投資誘致、大市場への輸出を推進することができるとの見解を示しました。ホーチミン市選出のチャン・アイン・トゥアン国会議員は次のように語りました。

(テープ)

「世界経済への参入にあたり製品やサービスなどに関し、国家の競争力を向上させなければなりません。具体的には、製品の価格や質、デザインなどに配慮した上で、インベンション、イノベーション、生産への先進的な科学技術の適用を進める必要があります。これにより、ベトナム企業の労働生産性が向上するでしょう。」

ベトナムにとって、CPTPP加盟で競争力の向上は最大の試練となっています。こうした事情を踏まえ、これまで、政府は投資経営環境の改善、企業の競争力の向上に力を尽くす一方、企業にCPTPP加盟に関するチャンスと試練の宣伝を推進してきました。経済専門家であるチャン・ホアン・ガンさんは次のような意見を述べました。

(テープ)

「CPTPPが加盟諸国の利益と発展程度の配慮を基礎にする全面的かつ基準が高い協定であると評されています。これは関税削減・撤廃だけでなく、投資、知的所有権、公的支出、サービス市場の問題も取り上げるものです。また、中小企業をはじめ、企業に注目を寄せているので、ベトナムの市場経済体制の整備に役立つでしょう。」

CPTPPはベトナム企業に様々なチャンスをもたらすと予測されています。しかし、国際参入と発展を成功させるため、企業は国家、政府の支援を受ける傍ら、正しい方向を選んで、主体的な姿勢で世界経済への参入を促進する必要があります。

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