ベトナムとオーストラリアとの関係

(VOVWORLD) -オーストラリアのスコット・モリソン首相は、8月22日から24日にかけて、ベトナム公式訪問を行っています。

モリソン首相が2019年5月に就任してからベトナムを訪問するのは今回が初めてです。これは、両国の戦略的パートナーシップに新たな原動力と土台を作り出すと期待されています。

ベトナムとオーストラリアは、2018年3月に行われたグエン・スアン・フック首相によるオーストラリア公式訪問を機に、戦略的パートナーシップ樹立しました。それ以来、両国関係は迅速に発展しています。

多くの分野における両国関係の発展

両国は、各レベルの相互訪問を頻繁に行っています。特に、経済、貿易、投資の関係、複数の重要な成果を収めてきました。2018年、両国間の貿易取引総額は、約70億ドルに達しました。現在は、オーストラリアはベトナムに投資を行う国々の中で、19位になっています。ベトナムに対するオーストラリアのODA政府開発援助は高い水準にあり、ベトナムの経済改革事業と人材開発などに積極的に貢献しています。ANZ=オーストラリア・ニュージーランド銀行のチーフエコノミストであるリチャード・イエッツェンガ氏は「オーストラリアの各企業はベトナムを魅力的な投資先としてみなしている」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ) RICHARD

「ベトナムは、優れた人材などのメリットで投資家を魅了しています。また、ベトナムは、世界各国と共に100件余りの自由貿易協定を締結してきたことにより、多くのチャンスに恵まれています。」

一方、両国間の緊密な政治関係は、他分野での協力を促進するための基盤でありながら、平和・安定した地域づくりという共通の目標に貢献しています。オーストラリアのシンクタンク「ローウィー研究所」に属する東南アジア研究プロジェクト担当者のベン・ブランド氏は次のように述べています。

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「ベトナムは、経済が急速に発展していることから、オーストラリアにとって重要な相手国です。両国は二国間関係の促進に向けた多くの潜在力に恵まれています。」

新たな原動力を作り出すベトナム訪問

ベトナムを訪問する前に、モリソン首相は、VOV=ベトナムの声放送局のシドニー特派員のインタービューに答え、「オーストラリアとベトナムとの関係は最盛期にある。両国が世界経済の影響により様々な困難と試練に直面している背景の中で、オーストラリアは、ASEAN地域、及び、ベトナムと共に二国間関係を急速に発展させることを公約する」と強調しました。

今回のベトナム公式訪問に当たり、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)における航行の自由を含む地域と世界の戦略的安全保障問題は、モリソン首相とベトナムの指導者らの共通の関心事になる見通しです。というのは、オーストラリアは地域の平和、安定にとって重要な役割を持つ国だからです。

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