中国とインドとの関係

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(写真:ロイター)

17日、中国の習近平国家主席はインド公式訪問を開始しました。これは習近平主席が就任して以来、初めてのインド訪問となり、両国が経済協力の推進に繫がる良いチャンスになると期待されています。

訪問は経済が主要問題である

インドの新聞『ザ・ヒンドゥー』紙によりますと、習近平国家主席によるインド訪問にあたり、双方は、インフラ整備、工業団地の設立、文化協力などに関するおよそ20件の合意書と覚書に調印する予定です。

また、Liu Youfa在ムンバイ総領事は「習近平国家主席によるインド訪問では、中国はインドに対し、1億ドルの投資を行なうことを公約する。これらの投資額は、工業団地の設立、鉄道の近代化、高速道路・港湾・送電線の建設、食品加工の発展に用いられる。また、中国はインドにおける高速鉄道の建設計画への投資を積極的に検討している。」と明らかにしました。

これらの経済協力項目を実現する為に、習近平国家主席には、チャイナ・ハーバー、中国鉄道建設会社チャイナ・レイルウェイ・コンストラクション・コーポレーション及び多くの大手銀行の指導者100人あまりが同行しています。

中国国家主席によるインド訪問に先立ち、インドのモディ首相は新聞記者の取材に対し「この訪問はインドと中国との関係にとって重要な意義を持つ。インドと中国の人口は世界人口の35%に占めている。この近隣二カ国が経済を協力すれば、両国の生活を向上させるだけでなく、周辺諸国にとっても重要な意義を持つだろう。」と強調しました。

実際、世界で人口が一番多い中国とインドとの経済関係はこの数年間まだ飛躍的ではありません。昨年、中国の外国投資総額は900億ドルを越えましたが、インド向けの投資額はわずか4億ドルでしかないということです。ですから、今回、中国がインド向けの投資を強化することはインドにおける中国の地位向上に寄与すると期待されています。

領土問題、二国関係の障壁

しかし、中国とインドとの二国関係には幾つかの対立が残っています。

習近平国家主席がインドを訪問する前日に、インド政府は、3500キロメートルに及ぶ中国との国境線を厳格に保護することを発表しました。この発言は、インド政府がこの8ヶ月だけでも、中国は300回あまりにわたってインド国境に不法侵入したと告発した直後に出されました。インド外務省のサイド・アクバルディン報道官は「この重要な問題はモディ首相と習近平国家主席による協議で取り上げられる。」と明らかにしました。

実際、両国は1962年に国境紛争を起こし、ヒマラヤ山脈地域の国境をめぐってはいまだ両国の主張が対立しています。インドは、中国に対しインドの国境への不法侵入の増加を告発しています。その一方で、中国は、国境地帯におけるインド領土の一部を拒否し、その領有権を求めています。

領土紛争の他、両国関係には幾つかの難点があります。中国は、パキスタン、スリランカなど南アジア地域で港湾や基地の建設を強化したことは、中国がインドを包囲しようとしていることの懸念を高めています。

今回の習近平国家主席のインド訪問が、インドとの経済協力強化に向けたチャンスになることは否定できません。しかし、二国間の急速な経済発展は多くの分野における良好な二国関係に移すことは出来ないかもしれません。

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