EU 英離脱方針一定評価も実現性に疑問提起

(NHK)イギリスが、EU=ヨーロッパ連合を離脱したあとも貿易を円滑にするため「モノの自由貿易圏」を目指すなどの方針を示したことについて、EUは「いくつかの要素は建設的な議論につながる」と一定の評価をしながらも実現性に疑問が残るとして、イギリス側に説明を求めました。
イギリスが先週、EUからの離脱後に「モノの自由貿易圏」を目指すなどとした白書を示したことを受けて、イギリスを除くEU加盟27か国の外相らは20日、対応を協議しました。

EU側の離脱交渉責任者のバルニエ首席交渉官は協議後の記者会見でイギリスの白書について「いくつかの要素は今後の建設的な議論につながる」と述べ、一定の評価をしました。

一方で「自由貿易圏」のために税関手続きを省くほか、工業製品や農産物の規格をEUと共通にするなどとしていることについて実現できるのか疑問が残るとしてイギリスに説明を求めました。

これに対して、イギリスは正式には回答していませんが、メイ首相は20日、北アイルランドで行った演説の中で、「これまでの交渉で浮き彫りになった課題を乗り越えるのに十分な方策を白書に盛り込んである。EUには柔軟な対応を求めたい」と述べ、EU側の譲歩に期待を示しました。
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