ホアイ こんにちは、ホアイです。

ソン こんにちは。ソンです。ベトナム中部にある古都フエはトアティンフエ省の省都で、19世紀から20世紀にかけて、ベトナムに存在していたグエン朝の都として栄えていましたね。

ホアイ そうですね。現在、古都フエには王宮、陵墓、庭園付きの家屋、食文化、宮廷音楽、伝統的文化など有形無形文化遺産が豊富に保存されています。今日のこの時間は古都フエの文化遺産の維持、保存活動についてお伝えしましょうか。

ソン はい。古都フエの文化遺産の中に、最も重要なのはフエの遺跡群でし。この遺跡群は1993年、ユネスコ＝国連教育科学文化機関により、世界文化遺産として認定されました。その他、古都フエにかかわる他の4つの遺産もユネスコの無形文化遺産として認定されました。

ホアイ その中で、宮廷音楽ニャーニャック（雅楽）が世界無形文化遺産に登録された他、グエン王朝の木版が世界記憶遺産に、そして、フエ宮廷建築物に刻まれた詩歌と文学作品がユネスコ記憶遺産に認定されました。

ソン まずはじめに、フエ遺跡群について簡単にご紹介しておきましょう。先にお話しましたように、古都フエの文化遺産の中には、フエ遺跡群が最も有名です。遺跡群には1085年にグエン（阮）王朝時代のミンマン王が建設した王宮が代表的な見所です。

ホアイ フエ市内を流れるフォン川（香川）の北岸に位置する王宮の総面積は500ヘクタールで、周囲は10キロメートル、高さ５ｍの城壁に囲まれ、その外側に内堀がめぐらされています。王宮は皇城（ホアンタイン）あるいは大内（ダイノイ）とも呼ばれました。

ソン 王宮の中央には阮朝の政治の中心となっていた太和殿が建ち、太和殿の後方には塀で囲まれた紫禁城が置かれています。門は四面に一つずつあり、南を午門（ゴモンNgo Mon）といい、王様だけがこのゴモンを利用できます。

ホアイ 古都フエの遺跡群はユネスコにより、世界文化遺産として認定された1993年以来、ベトナムは古都フエの遺跡群と関連する文化遺産の維持、保存に特別な関心を寄せてきました。これまで、ベトナムの首相は1996年～2020年、2010年～2020年の古都フエの遺跡群の保存とその価値の活用に関する計画を承認しました。古都フエの遺跡群保存センターのファン・タイン・ハイ( Phan Thanh Hai) センター長は次のように語りました。

（テープ）

「古都フエの遺跡群がユネスコにより世界文化遺産として認定されてから20年以上が経ちましたが、フエの文化遺産への投資は他の遺産と比べていつも最も高いレベルにあります。この22年間、政府はフエ遺跡群の修繕、復旧、保存とその文化価値の収集、発揮に合わせて１兆５千億ドンを投資しており、今後、その投資額が増える見通しです。この前に、その支援金は政府や世界の支援者からのものでしたが、今はその費用の８０％を負担しています」

ホアイ ユネスコ、ベトナム文化スポーツ観光省、国家遺産委員会の評価によりますと、古都フエの遺跡群はベトナムでの世界遺産の中で、最もきちんと維持、保存されている遺跡です。

ソン ユネスコは幾度も、ベトナムの古都フエをアジア太平洋地域における世界文化遺産の復旧の模範とするよう提案しました。これは古都フエの世界文化遺産の維持、保存に対するユネスコの高い評価を示しています。

ホアイ フエ市は有形文化遺産だけでなく、無形文化遺産の維持、保存にも関心を寄せています。先ほどの古都フエの遺跡群保存センターのファン・タイン・ハイ( Phan Thanh Hai) センター長はさらに次のように語りました。

（テープ）

「フエの無形文化遺産は非常に豊富です。これらの文化遺産の研究と収集、復活の他、より重要なことは現在の生活におけるその価値を活用するということです。これまで、フエの宮廷音楽ニャーニャクとフエの宮廷儀式の公演の場を作っています。」

ホアイ その他、フェ市はフエの無形文化遺産を学校の教育カリキュラムに取り入れています。そして、２年毎に開かれるフエ・フェステリバルにはフエの無形文化遺産がよく上演されるようになっています。

ソン 古都フエの有形無形文化遺産の維持、保存活動においてこの２０年間に達成した成果にはフエを含め、ベトナム政府の関心と努力の他、国内外の積極的な援助によるものと言えますね。

ホアイ  そうですね。では、一曲お送りして、おしまいにしましょう。「～」です。

（曲）