米大統領の一般教書演説、中間層支援重視で富裕層増税打ち出す

オパマ大統領(写真: Sky News)
アメリカのオバマ大統領は20日夜、一般教書演説を行い、キャピタルゲイン課税の強化など、富裕層を狙い撃ちにした増税を打ち出しました。経済格差の拡大が問題となるなか、中間層への支援を重視する姿勢を鮮明にしました。
キャピタルゲイン課税の税率を現行の23.8%から28%まで引き上げるほか、富裕層に恩恵が偏ることの多い税制の抜け穴をふさぎます。
中間層支援策としては、子供を抱える世帯について、税額から控除できる金額を最大3000ドルと、現在の3倍にすることを提案しました。
共和党は中間選挙の結果、上下両院で多数派となりました。今回の一般教書演説は、大統領が共和党支配の議会で行う初の演説となりました。オバマ大統領は、議会に対して、対立という「古いパターン」と決別するよう要請し、国の未来に関する議論に集中し中間層支援に協力するよう求めました。
演説で打ち出した政策の多くは、一般国民の支持を得やすい内容でしたが、共和党からは強い反発が予想され、実現の見通しは厳し模様です。
大統領は、失業率が5.6%に低下するなど景気の回復傾向について、現政権の経済政策の成果と強調しました。
外交政策に関しては、対キューバ経済制裁の解除を議会に要請しました。オバマ大統領は昨年12月、これまで50年にわたって国交を断絶してきたキューバとの国交正常化に乗り出す方針を明らかにしています。
オパマ大統領は「イスラム国」への武力行使に関する新たな権限の付与も求めました。
同大統領は、キューバ・グアンタナモ収容所の閉鎖に向けた努力を続けると表明。同収容所を閉鎖するという公約実現をあらためて誓いました。
また、イランについては、核開発プログラムの縮小に向けた協議が続けられている間は制裁を強化すべきではないとの姿勢を示しました。
アジアや欧州との貿易交渉妥結に意欲を示し、議会に対して、貿易促進権限を認めるよう要請しました。民主党は、アメリカ労働市場に不利だとして権限付与に反対しています。