短編動画投稿アプリのティックトック、グーグル傘下のユーチューブ、メタが運営するインスタグラムやフェイスブックなど、主要10のプラットフォームは午前0時（日本時間9日午後10時）から16歳未満のアクセス遮断を命じられました。応じない場合は最大4950万豪ドル（3300万アメリカドル）の罰金が科されます。対象プラットフォームは新たなサービスの登場に応じて見直される予定です。

アルバニージー首相は、今回の施行は豪家庭にとって「誇らしい日」だと述べ、新法は当局がインターネット上での被害を抑制できることを示すものだと指摘しました。また、「オーストラリアの家庭が大手テック企業から力を取り戻す日だ」と公共放送ABCで語り、「新しい技術は素晴らしいことを可能にするが、人間が自らの運命をコントロールできるようにする必要がある」と述べました。

SNSが子どもの健康や安全に与える影響への懸念が高まる中、この取り組みにはデンマーク、ニュージーランド、マレーシアなど他国からも注目が集まっています。政府が言論や技術革新を妨げることなく、どこまで年齢制限を進められるかを試すテストケースとなる見通しです。

豪カーティン大学のインターネット研究教授タマ・リーバー氏は「オーストラリアはこうした規制を導入した最初の国だが、最後になる可能性は低い」と述べています。

多くの保護者や児童擁護団体が新法を歓迎する一方、テクノロジー大手や言論の自由を守る団体からは批判も出ています。

イーロン・マスク氏率いるXは10日、新法に従う方針を示しましたが、「われわれの選択ではなく、オーストラリアの法律が要求していることだ」と説明しています。（ロイター）