(VOVWORLD) -スーパー台風「ヤギ」の影響により、ベトナムの今年のGDPが0.15%減少する可能性があると計画投資省は分析しています。台風上陸から約1週間が経過し、2024年の7%成長目標の達成に向けて、生産と事業の迅速な復興が進められています。
VGP/Nhật Bắc撮影 |
15日午前、ファム・ミン・チン首相は台風被害対応に関するオンライン会議を主催し、2024年の7%成長目標達成に向けた生産・事業の復興を指示しました。
地方の取り組み
北部港湾都市ハイフォン市では、台風通過直後から工業団地への電力、水道、通信ネットワークの復旧を優先しました。市内14の工業団地では、現在ほぼすべての企業が通常生産を再開しています。労働者も安全な環境で業務に戻っています。
例えば、チャンズエ工業団地のOKIベトナム有限会社では、全労働者が職場復帰し、会社側も従業員の食事や休憩環境を整えて、安心して生産に取り組める体制を整えています。
DEEPシー ハイフォン工業団地のGlobal Material Handling有限会社のパン・シン・フア総支配人は、台風通過後すぐに被害状況の把握と評価を行い、関係部門と連携して早期の生産再開にこぎつけたと話しました。
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「9日朝には全ての請負業者が現場で被害評価を行い、復旧計画を立てました。工場では機器保護用のシートを購入し、同日中に工業団地からの電力供給も再開されました。機器の点検と乾燥作業を経て、生産を再開しました」
ハイフォン経済区管理委員会のレ・チュン・キエン委員長は次のように述べています。
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「市の方針として企業の生産再開を最大限支援します。サプライチェーンの円滑化に向けて、各企業の生産安定化を迅速に進めていきます」
世界遺産ハロン湾を持つことで世界的にも有名な観光地として知られているクアンニン省ハロン市では、深刻な被害を受けたにもかかわらず、行政と企業、住民が一丸となって観光業の早期復興に取り組みました。倒木の撤去、冠水対策、損傷施設の修繕などを進め、観光スポットや船着場、沿岸地域の清掃も迅速に行いました。その結果、9月13日には観光客の受け入れを再開できました。
ハロン観光船協会のチャン・バン・ホン会長は次のように語りました。
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「観光船の運航を再開しました。一部の船は設備に被害があり緊急修理中ですが、事業者たちは自主的に対策を講じ、観光客の安全確保と美観維持に努めています」
各省庁の取り組み
ベトナム電力グループは、台風で故障した1500以上の中圧送電線の復旧を完了し、残りの修理作業も数日以内に終える見込みです。
クアンニン省では、地元電力公社の1000人に加え、他地域の電力部門や軍、その他産業から約1500人が送電網の復旧作業に参加しています。北部電力総公社のブー・アイン・フォン副社長は次のように語りました。
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「9月20日頃までに、クアンニン省全域の生産および消費用の電力供給を基本的に回復させることを目指しています」
一方、ベトナム国家銀行は商業銀行に対し、被災した顧客向けの債務繰り延べや返済猶予、金利引き下げなどを要請しました。また、企業や個人、家庭向けの新規融資も積極的に行うよう指示しています。ベトナム商工連盟のホアン・クアン・フォン副会頭は次のように語りました。
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「国家銀行の迅速な対応を高く評価します。今後は、この政策を維持しつつ、新たな信用枠を設けることで、人々が生産・事業活動に必要な設備や施設を更新し、再生産して利益を得て返済できる十分な時間を確保することが重要です。国と国民が協力すれば、この困難を乗り越え、今後の成長の勢いを維持できると信じています」
ベトナム北部の26省・市が、過去30年で最強とされる台風「ヤギ」の影響を受け、人的・物的被害は甚大です。しかし、各地方や各省庁が迅速に生産・事業の復興に取り組むことで、経済への打撃を最小限に抑え、2024年の成長目標達成に向けた努力が続いています。