クアンニン省、観光分野でデジタル変革を効果的に推進
(VOVWORLD) - ハロン湾、イエントゥー史跡・景勝地、博物館・遺跡群、バイチャイ地区など、主要観光地で多様な技術ソリューションが導入されています。
ベトナム東北部クアンニン省では、観光分野におけるデジタル変革が着実に進められ、従来型の観光モデルから、電子チケット、デジタルマップ、バーチャル観光ツアーなどを備えたデジタル・エコシステムへの転換が進んでいます。こうした取り組みは、観光客の利便性や体験価値を高めるだけでなく、来訪者数の増加を背景に、観光地の管理、文化遺産の保全、持続可能な観光の実現にも寄与しています。
クアンニン博物館が、公式ウェブサイトと連動したオンライン入館券販売を導入(写真:baoquangninh.vn) |
クアンニン省では、観光のデジタル化をスマートシティ構想と並行して推進しています。ハロン湾、イエントゥー史跡・景勝地、博物館・遺跡群、バイチャイ地区など、主要観光地で多様な技術ソリューションが導入されています。電子チケットの運用により、繁忙期の混雑緩和や収益の透明化、統計・管理業務の効率化が図られています。
また、史跡や博物館に設置されたQRコードを通じて、多言語による解説、画像、映像、デジタル資料をスマートフォンなどで閲覧できる仕組みも整備されています。デジタル技術の活用により、来訪者は文化遺産により直感的で臨場感のある形で触れることが可能となっています。
クアンニン博物館で自動音声ガイドを体験する外国人観光客(写真:baoquangninh.vn) |
クアンニン博物館の設備技術部長、グエン・シー・ゴック氏は次のように述べています。
(テープ)
「デジタル変革を通じて、来館者がより多くの利点を享受できるよう、クアンニン博物館ではバーチャルミュージアムの高度化や、ソフトウェア・アプリを活用した展示品のデジタル化を進めていきます」
デジタル化は観光地管理の面でも重要な役割を果たしています。ハロン湾では、観光船の運航を対象としたスマート管理の試験運用が行われており、航路をリアルタイムで把握し、船舶の分散誘導や運航密度の調整を行うことで、安全確保や混雑の軽減、世界遺産エリアの環境負荷低減につなげています。
イエントゥー史跡・景勝地を再現したVR360度映像(写真:baoquangninh.vn) |
さらに、世界遺産であるイエントゥー・ヴィンギエム・コンソン・キエプバック遺産群では、従来方式に替わり、電子チケットやQRコードが導入され、来訪者の待ち時間短縮と管理効率の向上が図られています。地域の観光プラットフォームや公式サイト、観光アプリの整備も進み、観光地情報、宿泊、飲食、デジタルマップ、意見・要望の受付機能などが段階的に統合されています。
近年では、VR仮想現実やAR拡張現実技術の活用も、一部の博物館や展示施設、観光事業者で試験的に導入されています。360度のバーチャルツアーや体験型コンテンツを通じて、特に若年層の観光客にとって、歴史や文化、遺産に触れる新たな選択肢が広がっています。
観光地に設置されたQRコードを読み取り、目的地の詳細情報を得る(写真:baoquangninh.vn) |
新たな取り組みとして、バイチャイ地区では2025年10月から「バイチャイ観光」プラットフォームの試行運用が始まりました。観光客が情報検索やデジタルマップ、バーチャルツアーを利用し、オンラインで意見を送信できるほか、行政府や事業者側の管理効率向上にもつながっています。
クアンニン省は、スマートツーリズム構築に向けた第一歩を踏み出しています。今後、デジタル変革を持続的な成果につなげるためには、インフラ投資の継続、データの標準化、人材育成を進め、観光体験の質を高めつつ、地域の本質的な価値を守っていくことが求められています。