インドでトルコ製品のボイコット広がる、パキスタン支持に反発
(VOVWORLD) -インドでは係争地カシミールを巡るパキスタンとの対立を巡ってトルコがパキスタンを支持したことへの反発から、食料品店やオンラインのファッション小売りサイトの間でトルコ産のチョコレート、コーヒー、ジャム、化粧品、衣料品などの扱いを中止する動きが広がっています。
インドとパキスタンは４月、カシミール地方のインド側支配地域で発生した武装集団による銃撃事件をきっかけに紛争状態に陥り、５月１０日に停戦しました。しかしトルコのエルドアン大統領は今回の対立について、トルコと同じイスラム教国であるパキスタンへの連帯を表明しました。
小規模食料品店の業界団体である全インド消費者製品流通業者連盟（ＡＩＣＰＤＦ）は１９日、全てのトルコ産商品の取り扱いを「無期限かつ全面的に」中止し、チョコレートやウェファース、ジャム、ビスケット、スキンケア商品などが対象になると発表しました。
また３人の関係筋や各店のウェブサイトの記述によると、オンライン小売業界でも米ウォルマート傘下のフリップカートとインドのリライアンスが大量のトルコ製アパレルブランドの扱いを取りやめました。
インド政府は企業にトルコ産商品のボイコットを命じてはいません。インドのトルコからの財の輸入は年間２７億ドルで、燃料や貴金属が大半を占めます。
しかしＡＩＣＰＤＦによると、同連盟のボイコットで影響を受けるトルコ産食品は約２００億ルピー（２億３４００万ドル）相当に上ります。また調査会社トレーディング・エコノミクスの分析では、インドは昨年のトルコ産アパレルの輸入が８１００万ドル相当でした。（ロイター）