インド、パキスタンへの報復で水資源制限を検討=関係筋
(VOVWORLD) -4月にインド北部カシミール地方で起きた観光客襲撃事件を受け、インドがパキスタンへの報復措置として、パキスタンへ水を供給する主要河川からの自国の取水量を大幅に増やす計画を検討していることが、関係者の話で明らかになりました。
インド政府は襲撃事件を受けて、インダス川水系の利用について定めた水資源協定の履行を停止しました。インドとパキスタンは武力衝突の後、先週停戦に合意しましたが、インドによる同協定の履行停止は解除されていませんでした。
複数の関係者がロイターに語ったところによりますと、インドのモディ首相は4月22日の襲撃事件後、チェナブ川、ジェラム川、インダス川の3河川について、インフラ計画を迅速に進めるよう当局者に指示しました。
現在検討中の主要計画の一つは、インドからパキスタンの主要農業地帯であるパンジャブ州へ至るチェナブ川に設けられたランビル運河の全長を、現在の2倍にあたる120キロメートルに延長することだと関係者2人が明かしました。
運河が拡張されれば、取水量を現在の毎秒約40立方メートルから同150立方メートルへ増やすことが可能になるといいます。(ロイター)