カンヌ国際映画祭が開幕 デ・ニーロ氏、映画関税に懸念示す

(VOVWORLD) - 第78回カンヌ国際映画祭が13日、フランス南部のカンヌで開幕しました。映画祭は24日まで開催され、コンペティション部門では最高賞である「パルムドール」をはじめとする各賞を巡る競争が行われます。

開会式では、アメリカの俳優ロバート・デ・ニーロ氏に「名誉パルムドール」が授与されました。デ・ニーロ氏は受賞スピーチで、アメリカのトランプ大統領が提案した映画への関税方針を強く批判し、創作活動への支援の必要性を訴えました。

デ・ニーロ氏は「トランプ氏は芸術、教養、教育への資金援助を削減し、アメリカ国外で製作された映画に100%の関税を課すと発表した」と述べた上で、「創造性に値段を付けることはできない。しかし、関税をかけることはできるようだ。こうした攻撃は容認できない」と強調しました。

主催者側は政治的発言を避け、作品そのものに焦点を当てたい考えを示していますが、今年はパレスチナ自治区ガザやウクライナ、イランなどからの出品もあり、国際的な関心を集めています。

審査委員長を務めるフランスの俳優ジュリエット・ビノシュ氏は、開会式でのスピーチの中で、ガザ地区で亡くなったパレスチナ人フォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナ氏に言及し、功績を称えました。同氏が手がけたドキュメンタリー作品も映画祭で上映される予定です。

初日のオープニング作品はフランスのコメディー映画「Leave One Day(英題)」で、日本からは早川千絵監督の「ルノワール」がコンペティション部門に選出されています。(ロイター)

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