タイ軍、国境に増援部隊 カンボジア首相はICJ提訴も視野
(VOVWORLD) - 5月28日、タイ東北部ウボンラーチャターニー県チョンボク国境でタイとカンボジアの両軍が衝突し、カンボジア兵士1人が死亡した事件を受けて、両国軍は係争地域に増援部隊を派遣しました。
タイの公共放送PBSによりますと、国境の監視を担当するプラパ部隊は、5月31日、緊急事態に備えて部隊と武器を東部国境にあるサケーオ県の警察施設へ移動させたということです。ベンチャポポン少将司令官は、「紛争が発生した場合に国民を守るための対応であり、安心してもらいたい」と述べました。
一方、カンボジアのプノンペン・ポスト紙によりますと、フン・セン元首相は、タイとの国境線が確定していない係争地「エメラルド・トライアングル」についてカンボジア領であると主張し、ハーグの国際司法裁判所(ICJ)での決着を求める意向を示しました。また、フン・マネ首相も、ICJに法的裁定を求める用意があると述べたということです。
事件は、5月28日早朝、両軍がスリン県の国境付近でにらみ合いを続けた後、ウボンラーチャターニー県ナムユーン郡のチョンボク国境で短時間の軍事衝突が発生したもので、チョンボクはエメラルド・トライアングルの一部にあたります。(タイ通)