ベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典が盛大に開催

(VOVWORLD) - 本日(4月30日)午前、ホーチミン市において、ベトナム南部解放・国家統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)を祝う国家レベルの式典が厳かに執り行われました。この歴史的な式典はベトナム共産党中央委員会をはじめとする国の主要機関によって盛大に開催されました。
ベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典が盛大に開催 - ảnh 1党と国家の現職および元指導者、国内外からの来賓が式典に参列

式典には、トー・ラム共産党書記長、ルオン・クオン国家主席、ファム・ミン・チン首相、チャン・タイン・マン国会議長をはじめ、革命功労者や英雄たちが多数出席しました。国際的なゲストとしては、ラオスのトンルン・シースリット書記長兼国家主席、カンボジアのフン・セン人民党議長、キューバのサルバドール・バルデス・メサ副大統領など多くの国の代表が参加しました。

(現場の音)

記念式典に先立ち、「勝利の叙事詩」をテーマにした800の太鼓による演奏、軍の儀仗隊による「国の完全な喜び」をテーマにした銃の演舞など、様々な芸術パフォーマンスが披露されました。

ベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典が盛大に開催 - ảnh 2

(現場の音)

午前7時、国旗掲揚式とともに式典が正式に開始され、同時にバックダン埠頭では21発の礼砲が発射されました。

トー・ラム書記長は記念演説で、南部解放と国家統一はベトナム民族の歴史における最も輝かしい金字塔であり、祖国の独立と自由のための30年にわたる闘争の輝かしい成果であると強調しました。書記長はホーチミン主席の偉大な貢献に感謝の意を表し、この勝利に貢献したすべての人々の功績を永遠に銘記すると述べました。トー・ラム書記長は次のように強調しました。

(テープ)

「時は過ぎゆきますが、ベトナム人民の勝利は永遠に民族の歴史に刻まれ、革命的英雄主義の輝かしい象徴となりました。ベトナムは一つであり、ベトナム民族は一つであるという真理のもと、独立、自由、国家統一への願望は、ホーチミン主席の最も切実な願いと遺言を実現したことを証明するものです」

ベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典が盛大に開催 - ảnh 3演説中のトー・ラム書記長

トー・ラム書記長は1975年4月30日の勝利を実現させた重要な要素として、ベトナム共産党の力強い指導力や全民族の結束精神などから得られた教訓を強調しました。

また、国家統一後50年、刷新政策実施から約40年を経て、ベトナムが多くの困難を乗り越え、今日の国際的地位を築いてきたことを強調しました。これからの方向性についてトー・ラム書記長は次のように語りました。

(テープ)

「人民の偉大な力と全民族の大団結の重要性を深く認識し、ベトナムは『人民を根本とし、人間を中心に据え、国の建設・発展と祖国防衛を目指す』という観点を徹底し、一貫して実施しています。『我々はみな同じ竜と仙女の血を引き、同じ家の兄弟姉妹である』という精神のもと、民族の調和と和解の政策を強力に推進しています。すべてのベトナム人はベトナムの国民であり、祖国の土地で生き、働き、自由に幸福と愛を追求する権利を持ち、祖国建設に貢献する権利と責任を持っています。『過去を閉じ、違いを尊重し、未来に向かう』という方針のもと、ベトナムの党、国民、軍はすべて、平和で統一され、幸福で、豊かで発展したベトナムを建設するために努力しています」

また、トー・ラム書記長は、ベトナム民族が過去に幾多の戦争による苦難と損失を経験してきた一方で、近年においては平和と友好協力の恩恵を大いに享受してきた民族であると強調し、次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムは、国際社会と共に平和で繁栄した、団結と発展の未来を築き上げたいと強く願っています。今後も各国との友好と協力関係を一層深めていくとともに、ベトナムは友人であり、信頼できるパートナー、そして国際社会の積極的かつ責任ある一員であるという方針を推進していきます。また、制度や政策の刷新を通じて、国際的な視野を持ち、専門知識とマネジメントに精通した、ベトナム文化のアイデンティティを持つ国外在留ベトナム人や、先進国で育った人々が、母国の社会経済発展に積極的に参加することができるよう、あらゆる環境整備を進めていく方針です」

ベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典が盛大に開催 - ảnh 4空軍による空中ショー

さらに、トー・ラム書記長は、1975年春の偉大な勝利を成し遂げたベトナム国民は精神力、知恵、本領を発揮して、今後もさらなる大きな成果を上げ、民族の飛躍という新時代に輝かしい偉業を築き上げるとの確信を示しました。そして、「より立派に、より美しく」発展した国家を建設し、ホーチミン主席の願い、そして国民全体の渇望を実現していくと述べました。

この後、1975年のホーチミン作戦に参加した部隊の代表と、若い世代の代表が発言に立ちました。第7軍管区の元参謀長であるチャン・ゴック・トー少将は、ホーチミン作戦に参加した部隊を代表して演説を行いました。彼は「この偉大な勝利について語るとき、戦いの記憶はベトナム国民の心から決して消えることはない」と力強く語りました。

トー少将はさらに、戦争中に自己犠牲を払い、兵士たちを守り、支え、養ってくれた全国の人々への感謝の気持ちを常に忘れないと強調しました。彼は「国民がいなければ、今日の私たちはありません」と明言しました。統一から50年の間に国が達成した成果に誇りを持ち、トー少将は次のように述べました。

(テープ)

「私たち世代は、戦い、勝利し、国を統一し、国の発展のための基盤を築くという使命を果たしたことを誇りに思います。今日そしてこれからの若い世代が、先人たちの伝統、民族の精神、そしてベトナム人民軍の決然とした勝利への意志を受け継ぎ、さらに発展させることを信じています。彼らが全力を尽くして国をさらに豊かで美しく、繁栄し幸福にし、世界の強国と肩を並べて新しい時代へと国を確実に導いていくことを確信しています。」

続いて、ホーチミン市の党委員会、行政府、市民に対し、「労働英雄」の称号が授与されました。

(現場の音)

午前8時、ホーチミン市中心部の上空で式典が始まりました。党旗と国旗を掲げたヘリコプター部隊と、ベトナム人民軍のジェット戦闘機部隊による華麗な空中ショーにより、公式パレードと軍事行進が幕を開けました。

続いて、儀式用車両部隊が登場しました。ベトナム社会主義共和国の国章を模した車両を先頭に、ホーチミン主席の肖像を掲げた車両、そして南部解放・国家統一50周年を記念する車両が順に演壇前へと進みました。

(現場の音)

パレードと軍事行進には約13000人が参加し、50以上の部隊に分かれています。これらの部隊はレーズアン通りを出発点とし、統一会堂前のメイン演壇を通過した後、ホーチミン市内の様々な通りを経由する4つのルートに分かれて最終集合地点へと向かいました。

沿道には数万人の市民が集まり、この盛大な式典に参加する幹部、兵士、市民たちに熱い声援を送っていました。

ご感想

及川三晶 (Oikawa Kazuaki)

4月30日のベトナム南部解放国家統一50周年記念番組を拝聴させていただきました。「ニュース」ではベトナム南部解放・国家統一50周年記念式典の様子がライブさながらのリアルな感じて報じられ、パレードに参加した人々やそれをテレビ、ラジオなどを通じて視聴した国民が改めてベトナムはひとつの国、ベトナム民族はひとつであるということに誇りとアイデンティティーを持っていることが伝わってきてとても感銘し何だか涙が落ちてきました。特集番組「平和への旅」ではベトナムの画家たちにフォーカスを当て、又、国際ジャーナリストなどのコメントから1975年から復興は100年くらいかかるだろうという予想を覆して50年という半世紀の間に見事に復興しこれからも未来に向けて力強く前進していくベトナムの姿が映しだされ感動しました。ベトナムの「独立」「平和」「自由」の精神と「和解と協力」という寛容さにリスペクトしています。素晴らしい50周年記念番組でした。

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