(VOVWORLD) -東ヨーロッパのルーマニアでは18日、やり直しの大統領選挙の決選投票が始まりました。
アメリカのトランプ大統領の「自国第一主義」に共感を示す極右政党の党首と、EU=ヨーロッパ連合との関係を重視する首都ブカレスト市長のどちらが当選するか関心が集まっています。
ルーマニアでは、去年11月の大統領選挙でロシア寄りの無名の候補、ジョルジェスク氏がSNSを活用して首位に立ちましたが、ロシアによる選挙介入の可能性やSNSの活用手法が問題視され、選挙は無効となりました。
現地では18日、やり直しの大統領選挙の決選投票が始まりました。
決選投票は、今月4日の1回目の投票で首位となった極右政党「ルーマニア人統一同盟」の党首シミオン氏と、ブカレスト市長のダン氏が争う構図です。
シミオン氏は、アメリカのトランプ大統領の「自国第一主義」に共感を示し、ルーマニアが加盟するEUには批判的な姿勢で知られています。
また、今回の選挙に立候補が認められなかったジョルジェスク氏と連携していて、ジョルジェスク氏を首相に起用することも検討するとしています。
これに対して、ダン氏はEUなどとの関係を重視する親ヨーロッパ路線の継続を訴えていて、投票のあと、記者団に「私はルーマニアの孤立ではなくヨーロッパのパートナーとの良好な協力関係に票を投じた」と述べました。
世論調査では両候補の接戦となっているとの結果も出ていて、どちらが当選するか関心が集まっています。(NHK)