ロシア・ウクライナ戦争「バチカンカード」通じるか

(VOVWORLD) -バチカンから離れたローマ市内のスペイン広場には、教皇庁駐在のスペイン大使館があります。

大使館の建物は403年前の1622年からスペインと教皇庁とをつなぐ外交空間として使われており、現存する最も古い外交公館に数えられます。近代国家が成立するはるか前から外交の主体として活動してきた教皇庁の長い歴史を示すものでもあります。バチカンは今年1月現在で184カ国と国交を結んでいます。これにはもちろん、ウクライナとロシアも含まれています。

4月のフランシスコ教皇の死去後、レオ14世が新教皇に選出され、バチカンがウクライナとロシアの仲裁の空間となりうるという期待が高まっています。特に先月26日のフランシスコ教皇の葬儀ミサへの出席を機として、米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がサンピエトロ大聖堂の礼拝堂で2人で面談する様子は、多くの人々の記憶に残しました。国家的利害を超越した中立的空間であり宗教的権威を有するバチカンが、発揮しうる力を象徴的に示してくれたのです。

教皇レオ14世は選出後の11日、サンピエトロ広場で初めて執りおこなった祈りの集いでも、ウクライナの恒久平和を祈るメッセージを発しました。それから5日後の16日には、レオ14世がバチカンをウクライナとロシアの平和会談の場所として提案したと欧州メディアが報道しました。同日、ロシアとウクライナはトルコのイスタンブールで、開戦から3年あまりを経てようやく直接交渉をおこないましたが、大きな成果なく90分あまりでそれは終わりました。両国は今後も交渉を続けることで原則的に合意したため、今後の対話の扉は開いていました。その後、ロシアのプーチン大統領と電話で話したトランプ大統領は、バチカンで交渉を行うことに肯定的な反応を示しました。(japan.hani.co.kr)

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