世界の幸福度ランキング２０２３年版が２０日、「国際幸福デー」に合わせて発表されました。今回の調査では、他人に対する善意がコロナ禍以前に比べて約２５％上昇しました。報告をまとめた専門家は「他人に対する善意、中でも見知らぬ人の手助けは２０２１年に激増し、２２年も高い状態が続いた」と解説しています。

ランキングは１５０カ国あまりで実施された調査をもとに、国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク（ＳＤＳＮ）」がまとめています。今回は２０～２２年の３年間について、平均的な幸福度を評価しました。

６年連続で世界一幸福な国となったのは、北欧のフィンランドでした。近隣のデンマーク、アイスランド、スウェーデン、ノルウェーも上位を維持しています。こうした国は、幸福の尺度とされた健康寿命、１人当たりＧＤＰ（国内総生産）、社会的支援、汚職の少なさ、住民が互いに助け合う地域社会の寛容さ、人生で重要な決定を下す際の自由度について、いずれも高得点をマークしました。

イスラエルは前年の９位から４位に上昇しました。ほかにオランダ（５位）、スイス（８位）、ルクセンブルク（９位）、ニュージーランド（１０位）の各国がトップ１０入りしました。

一方、幸福度が最も低いとされたアフガニスタンは１３７位、レバノンは１３６位でした。こうした国の幸福度評価は上位１０カ国に比べると、０～１０の１１段階評価で５ポイント以上低いです。

ウクライナについては、幸福度は間違いなく影響を受けているものの、人生に対する評価は２２年９月の時点で、クリミア半島が併合された１４年よりも高い水準を保ちました。

政府に対する信頼度はロシアとウクライナでいずれも上昇し、幸福度ランキングはロシアが７０位、ウクライナは９２位でした。（CNN.co.jp）