ベトナムでのエイズ予防対策

(VOVWORLD) -保健省所属HIV・AIDS予防対策局によりますと、2017年9月現在、全国では、6800人の HIV=ヒト免疫不全ウイルス感染者、及び3500人の エイズ(AIDS)=後天性免疫不全症候群患者が発見されました。これは10年前と比べ、毎年、新規感染者数は3分の2減少したということです。
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今後も、保健部門は、HIV感染者及びAIDS患者の新規報告件数の抑制に向けて様々な方策を講じることになります。

これに基づき、HIV検査は拡大、多様化されています。例えば、15の省と市で拡大されることや、唾液採取によるHIV自己検査キットを試験的に行ったり、重点的各省、市の各県レベルにHIV実験室を開くことになります。その一方で、ARV=抗レトロウイルス薬の傍ら、メタドンによる治療は効果的な方法の一つであり、HIV感染症の削減に繋がると言われています。保健省所属HIV・AIDS予防対策局副局長の話です。

(テープ)

「保健省は、メタドンによる治療の質的向上を進める一方、HIV感染者の治療施設を拡大します。また、メタドンによる治療施設の幹部の育成、訓練を行うことになります。」

一例をあげると、北部バクザン省では、現在、1760人のHIV感染者がいますが、その内、医療保険加入者の割合は約25%です。これまでに、同省のHIV予防対策センターはHIV感染者とエイズ患者、約600人あまりに治療を行ってきました。その中の半分以上の人が抗レトロウイルス薬で治療を受けています。センター長の話です。

(テープ)

「私たちは、バクザン省保健局に、HIV検査サービスや、HIV自己検査などの拡大を提案しました。その他、HIV感染 者が検査サービスを容易に利用できるように、各村や居住地にもHIV検査サービスを提供します。」

その一方で、HIVの新規感染者を最小限に抑えることや、2020年までにHIV陽性者の90%がHIV検査を受け、感染が判明したHIV陽性者の90%が抗レトロウイルス薬治療を受け、治療を受けたHIV陽性者の90%のウイルス量を検出限界値以下にすることを目指すという国連合同エイズ計画の「90-90-90目標」を達成するために、多くの省は、HIV・エイズ予防対策に関する宣伝活動を積極的に行っています。

北部ハイズオン省HIV・エイズ予防対策センターの副所長の話です。

(テープ)

「90-90-90目標の中に、最初の目標、つまりHIV陽性者の90%がHIV検査を受けることは最も重要だと思います。その目標を達成するためには、HIV検査に対するHIV陽性者の意識を高める必要があります。HIV・エイズ予防対策センターや医療部門は、HIV感染の確率が高い人 を対象に宣伝活動を集中的に行う方針です。」

ベトナムでは、HIV・ AIDSは最も致死率が高い病気と見なされています。また、ベトナムは    国連の「90-90-90目標」の達成を目指しており、2020年までにエイズを終息させるための効果的な方策と見なしています。しかし、これは、医療部門にとって大きな試練となっています。

保健省所属HIV・AIDS予防対策局局長の話です。

(テープ)

「ベトナムは、この目標達成を公約した世界各国の中で始めての国です。現在、私たちは、感染が判明したHIV陽性者総数20万人あまりの内の15万人だけに治療を行いました。この数字は、目標の半分以上にしか達成していません。ベトナムは感染が判明したHIV陽性者総数の約9割が治療を受けられるように取り組んでいます。これは大きな試練ですね。それを実現する為には、ARV=抗レトロウイルス薬の提供を維持しなければなりません。」

現在、HIV・AIDS予防対策局は、抗レトロウイルス薬の提供の確保の為に、出来る限り国際的支援の維持に取り組んでいます。その一方で、HIV感染者の医療保険加入を積極的に働きかけるとしています。

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