モバイルマネー、安全かつ便利な金融ソリューション

(VOVWORLD) - モバイルマネーとは、銀行口座を介さず、携帯電話で、送金、着金、買い物、サービスの支払いなどを可能にする金融ソリューションです。
政府の2021年~2025年期の非現金決済開発計画、および非現金決済に関する新政令を実施し、2021年末、ベトナム大手通信サービス提供会社のVNPT、Viettel、Mobifoneは、モバイルマネーという新しい決済方法を2年間試験的に展開しています。これまでに、モバイルマネーは、潜在力のある安全かつ便利な金融ソリューションであると評価されています。

モバイルマネーとは、銀行口座を介さず、携帯電話で、送金、着金、買い物、サービスの支払いなどを可能にする金融ソリューションです。利用者は、携帯アカウントを通じてこれらのことを容易に行うことができるのです。電子財布の利用は、銀行口座との連携が前提になる一方、モバイルマネーの利用者は、銀行口座を保有していなくても、モバイルマネーアカウントに直接入金することができます。これは、モバイルマネーの大きなメリットです。

そのほか、電子財布の利用者はスマートフォンにアプリケーションをインストールする必要がありますが、モバイルマネーの場合は、一般的なフィーチャーフォンでも決済や送金などができます。モバイルマネーは、電子財布よりさらに便利で扱いが容易だと言えます。

モバイルマネーの利用者であるハノイ市ハドン区にある生花販売店のオーナーグエン・ハイ・ドウオンさんは次のように語りました。

(テープ)

「モバイルマネーサービスがなかった時代、お客さんは電子決済で多くの困難に直面していました。しかし、現在は、携帯を操作するだけでお客さんからお金を受け取れるようになっています。本当に便利ですね」

国家銀行の代表によりますと、モバイルマネーは大勢の利用者、特に高齢者、農村部や僻地の住民の利用が容易になります。さらに、スーパーやコンビニなどの店舗でも容易に利用できます。これは、現金の流通を減らし、将来、非現金決済のデジタル経済を目指すことになります。

モバイルマネー、安全かつ便利な金融ソリューション - ảnh 1ズン副総裁(Vietnam+撮影)

国家銀行のファム・ティエン・ズン副総裁は次のように語っています。

(テープ)

「ベトナムでは、大勢が非現金決済を利用することで、デジタルエコシステムが拡大されることでしょう。モバイルマネーの利用者は様々な製品やサービスの決済が出来るからです」

モバイルマネーは容易に利用できる一方、現金払いやクレジットカード払いより安全性も高いのです。利用者のIDは、モバイル加入番号の認識プロセスを通じて確認され、詐欺または不正利用を回避できるからです。通信サービス提供会社の代表らは、モバイルマネーの安全性がとても高いと自負しています。

VNPTグループのガン・ジエン・フィ副総裁は「VNPTが運営するモバイルマネーサービスは、銀行と情報通信部門の最新テクノロジーであるeKYC、AI ・ビッグデータ、マシンラーニング、QRコード、およびNFC=近距離無線通信などの非接触型決済ソリューションなどと連携している」と明らかにしました。また、モバイルマネーアカウントは、PCI-DSSなどの国際的なセキュリティ基準を満たした安全な技術インフラシステムで管理されています。同時に、モバイルマネー残高は、ベトナム国家銀行によって銀行口座と同様の規制で保証されています。

フィ副総裁は次のように明らかにしました。

(テープ)

「リスク管理についてですが、VNPTグループは、モバイルマネーサービスの利用者の安全を確保するために、厳格なリスク管理プロセスと検査手段を導入しています」

国際財政組織の予測によりますと、グローバルなモバイルマネーサービスの規模は、2024年までに120億ドルに達し、経済成長への貢献度は0.5%になるということです。

ベトナムでは、2021年末現在、携帯電話の契約数は約1億3000万に達し、モバイル ネットワークの利用率は人口の99.8%に上っています。その一方で、人口の69%に当たる約6千万人は銀行口座を保有していません。これは、モバイルマネーサービスの試験的運営が成功する基盤となり、今後のさらなる展開に有利な条件であるとされています。

ご感想

他の情報