北部港湾都市ハイフォン市にある東南アジア輸出入・サービス会社はハイテク農業の導入を行っている会社です。同社の社長によりますと、台風や洪水などは発生した後に、農作物への損害をもたらすということです。

（テープ）

「わが社は、欧州基準に沿った栽培方法の導入に巨額を投資しています。ですから、農業災害補償保険に加入しないと、自然災害による農作物への損害が発生した場合、再生産が行えるための資金はないでしょう。そういう理由で、会社の設立時に、この保険に加入しました。その一方で、他の農家にも農業災害補償保険加入を補助してきましたよ。」

２０１３～２０１６年までの３年間、３０万戸の農民世帯が農業災害補償保険に加入しています。こうした保険制度は災害があったときに被災農家へ共済金を支払う制度であることから、農家の生産と生活の安定化に繋がり、社会福祉政策と農業の持続可能な開発に寄与すると評価されています。

財務省保険監視管理局の副局長は「異常な災害が頻繁に発生し、農業生産に損害をもたらている状況の中で、農業災害補償保険を維持することは重要だ」と強調しました。

（テープ）

「財務省は農業農村開発省と連携して、各地方の意見をまとめた上で、首相への報告を作成します。リスクは大きいですが、当事者の利益を確保するために、相応しい政策をとる必要があります。近日中に、保険加入を奨励するために、貧困世帯を集中的に補助してゆきます。」

しかし、現在、多くの農家は農業災害補償保険の加入に気にしないようです。その一方で、多くの保険政策は、いまだ幅広く普及されていないという状況です。

バオベト保険会社・農業保険室の副室長によりますと、農業保険は乳牛畜産、ゴムの木栽培に関する大規模な農業プロジェクトに集中しているということです。また、保険会社は、水産物養殖業者に紹介、宣伝し始めました。

現在、農業災害補償保険に関する議定書が立案されています。これに基づき、農家はこの保険に加入する際に、場合によって、国家から保険料の一部を補助されることになります。さらに、益々多くの農家が農業災害補償保険に加入するように、ベトナム政府は、保険加入者や、保険会社、信用組織などに補助政策を実現してゆきます。