多賀城市の 制御システムセキュリティセンター =Kyodo/TTXVN |
イギリスでは12日午後、ロンドンを含む各地の国営病院のコンピューターシステムがウイルスに感染し、動かなくなる障害が発生しました。
公共放送BBCによりますと、被害を受けた病院は20以上に上り、診察の予約をキャンセルしたり、救急搬送されてきた患者を受け入れられず、ほかの病院へ搬送したりする事態となりました。
患者の個人情報などが流出したという報告はないということですが、一部の病院では、急患以外は、受診に来ないよう呼びかけるところも出ています。
被害を受けたコンピューターの画面には、仮想通貨「ビットコイン」で支払いを求めるメッセージが現れるということで、パソコンのファイルを勝手に暗号化して利用できなくしたうえで、元に戻すために金銭を要求する「身代金要求型」のウイルスが使われたとみられています。
メイ首相は「現在、国家サイバーセキュリティセンターと病院側が連携しながら、患者の安全を守るため最大限の力を尽くしている」と述べましたが、緊縮財政の影響で国営病院のサイバー攻撃への備えが十分ではなかったとの見方を示す専門家もいます。(NHK)