イスラエル 新たな入植地の建設決定 パレスチナ側の反発も
ルダン川西岸の占領地に建設する新たな入植地= AFP/TTXVN
イスラエル政府は、過去およそ20年にわたって作ってこなかった新たな入植地をヨルダン川西岸の占領地に建設することを決め、アメリカのトランプ政権が中東和平交渉の再開に向けて動き出すなか、パレスチナ側の強い反発を招きそうです。
イスラエルのネタニヤフ首相は30日、重要閣僚による会議を開き、ヨルダン川西岸に新しい入植地を建設することや、占領地のうち、およそ1平方キロメートルの土地を新たに国有化することを決めました。
イスラエル政府はこれまで、すでにある入植地のなかで住宅の建設を進めたり、ユダヤ人入植者が違法に入植した住宅地を追認したりして、入植を後押ししてきましたが、新たな入植地は過去およそ20年にわたって建設していませんでした。
新たな入植地はパレスチナ側に30キロ近く入った場所に建設される予定で、将来のパレスチナ国家の領土がさらに侵食される形になります。
中東和平をめぐりアメリカのトランプ政権は、イスラエル寄りの立場を取りつつも、2月の首脳会談でネタニヤフ首相に入植の自制を求めていて、イスラエルのメディアは和平交渉の再開を目指すアメリカは新たな入植地の建設をすべて凍結するよう求めていたと伝えています。
ネタニヤフ首相は閣議で、アメリカ側に配慮して、今回の決定を最後に入植を抑制する方針を示しましたが、決定はパレスチナ側の強い反発を招きそうです。(NHK)