イランへの攻撃「急がない」 トランプ大統領、協議を優先 米紙報道

(VOVWORLD) - トランプ氏は17日に記者団からこれについて問われ、「却下したのではない。私は急いではいない」と述べ、イランとの協議を優先する考えを示しました。
イランへの攻撃「急がない」 トランプ大統領、協議を優先 米紙報道 - ảnh 1アメリカ・ワシントンD.C.のホワイトハウスで記者会見を行うアメリカのドナルド・トランプ大統領(写真:THX/TTXVN)

米紙ニューヨーク・タイムズは16日、トランプ大統領が、イスラエルによるイランへの空爆に関する提案について容認しなかったと報じました。イスラエルは5月にイランの核施設を攻撃する計画があり、アメリカ側の協力を求めていたということです。

トランプ氏は17日に記者団からこれについて問われ、「却下したのではない。私は急いではいない」と述べ、イランとの協議を優先する考えを示しました。

また、トランプ氏は1期目の2018年に、オバマ政権が欧州などと結んだ「イラン核合意」から一方的に離脱した理由について、「あまりにも短期的だった」と説明しました。この合意ではイランによる核開発が10年から15年にわたり制限されることになっていましたが、トランプ氏は今回、より長期的な合意を目指す考えを示唆しました。

報道によりますと、イランと敵対するイスラエルは当初、空爆と地上部隊による急襲を組み合わせたイランの地下核施設への攻撃を計画していましたが、時間がかかり過ぎるため断念し、5月上旬に1週間以上にわたり大規模な空爆を実施する計画を立てたということです。イスラエル側は準備に入り、アメリカ側の承認にも楽観的だったと伝えられています。

しかし、アメリカ政権内ではイスラエルの提案に対して懐疑的な見方が広がりました。ギャバード国家情報長官は「アメリカが望まないイランとの衝突を引き起こす可能性がある」と指摘し、ヘグセス国防長官やバンス副大統領らも懸念を示しました。バンス氏は、協議が決裂した場合には「イスラエルの攻撃を支援できるだろう」と述べたということです。

トランプ氏は7日にワシントンでイスラエルのネタニヤフ首相と会談しました。イスラエルにとっては、アメリカがイスラエルに対しても課した「相互関税」よりも、イランへの攻撃に関する議論のほうが重要だったとされています。トランプ氏は、イランとの協議が続いている間は空爆に協力しない意向を伝えました。

アメリカ政権は、イランの核兵器保有を防ぐための合意に前向きな姿勢を示しています。12日には第2次トランプ政権下で初めてイランとの高官協議を行い、双方が「建設的だった」と評価しました。19日には2回目の会合が予定されています。(毎日新聞)

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