(写真:AFP/TTXVN)
エジプトで6日、紅海と地中海を結ぶ海運の要衝であるスエズ運河の拡張工事記念式典が行われました。 工事は、運河の全長約190キロのうち約72キロを拡幅するなどして一部で両側航行を可能とするものです。これにより、船舶の通過待ちの時間を短縮できるほか、通行料収入の大幅な増加が見込めるとしています。
エジプトは2011年のムバラク政権崩壊後、政治や治安が不安定化し、経済の柱である観光が大打撃を受けました。財政面でも湾岸アラブ諸国の支援に頼らざるを得ないなど、域内での存在感も低下しています。そうした中、14年に就任したシーシー大統領が国家的な事業として発表したのがスエズ運河の拡張です。
エジプトでは1956年、イギリスとフランスに運営されていたスエズ運河を当時のナセル大統領が国有化し、反植民地主義の英雄として礼賛されました。シーシー氏には、スエズ運河にまつわる事業を推進することでナセル時代のような“栄光”を取り戻し、政権の求心力につなげる思惑があります。