トランプ大統領、米露協議を「良かった」と評価 米ウクライナ間でも近く協議か
(VOVWORLD) - トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、プーチン大統領が多数の兵士を失うことよりも、アメリカとの貿易を望んでいると主張しました。
アメリカのトランプ大統領は3日、ロシアとウクライナの和平案を巡って2日に行われたアメリカとロシアの協議について「良い会談だった」と評価しました。そのうえで、交渉を担当したアメリカ高官の印象として、プーチン大統領が現状の武力衝突を終わらせたい意向を示していると述べました。一方で、交渉の先行きには不透明感があるとの認識も示しました。
AP通信によりますと、アメリカとウクライナは4日にアメリカ南部フロリダ州で改めて協議を行う予定です。アメリカ側からは、2日にモスクワでプーチン大統領と会談したウィットコフ中東担当特使とクシュナー元大統領上級顧問が出席し、ウクライナ側からはウメロフ国家安全保障国防会議書記が出席する見通しです。3氏は11月30日にも協議しており、アメリカ側はロシアの主張も踏まえつつ、事態の打開を目指すとみられています。
トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、プーチン大統領が多数の兵士を失うことよりも、アメリカとの貿易を望んでいると主張しました。
さらに、大統領はウクライナのゼレンスキー大統領と2月に行った会談で口論になった際、「あなたには切り札がない」と告げたことに改めて言及し、「あの時こそ(和平に)合意すべきだった。だが、彼らはそうしなかった」と振り返りました。
ロシア側はこれまで、経済的利益を重視するトランプ政権に対して、米露間の経済関係強化などを提案することで影響力を高めようとしてきたと指摘されています。また、戦場で優勢に立っていると強調し、交渉を有利に進める姿勢を示してきました。2日の米露協議でも、こうした主張が展開された可能性があります。
ロシアとウクライナの間では、領土問題に加え、ウクライナが求めるロシアの再侵攻に備えた「安全の保証」などを巡って立場の隔たりが続いています。(毎日新聞)