トランプ氏のNATO発言「危険」、米大統領がウクライナ支援の緊急性訴え

(VOVWORLD) -バイデン米大統領は13日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国を外部の攻撃から防衛しない可能性に言及したトランプ前大統領の発言を「危険かつ非米国的なシグナルを世界に発した」と批判しました。

さらに、上院を通過したウクライナ支援法案について、トランプ氏の発言を受けて米安全保障に対するリスクの度合いが高まり、議会通過が緊急性を増したという認識を示しました。

11月の大統領選でバイデン氏と対決する公算の大きいトランプ氏は10日に開いた選挙集会で、過去に会談したNATOの主要加盟国の首脳から、もし同国が拠出金を払わず、かつロシアから攻撃を受けた場合、米国が防衛してくれるかとの質問をされたと言及しました。「私はあなた(の国)を防衛しない。逆に、彼ら(ロシア)に好きなようにするよう伝えるだろう。拠出金は払わなければならない」と回答したとしました。

バイデン氏はトランプ氏がロシアに米同盟国への侵攻を促したも同然だと批判しました。「最悪なのは彼が本気だという点だ」とし、「米国史上、ロシアの独裁者に屈服した大統領はいない。私は決してしない」と強調しました。トランプ氏の発言は「間抜けで恥ずべき」とも述べました。

米上院は13日早朝、ウクライナ、イスラエル、台湾への支援を盛りこんだ953億4000万ドルの法案を70対29の賛成多数で可決し、下院に送付しました。バイデン氏は下院で法案の採決を実施するよう、ジョンソン下院議長(共和党)に改めて呼びかけた上で、ウクライナ向け軍事支援を怠れば、ロシアのプーチン大統領が利することになり、攻撃がウクライナを超えて欧州にも及ぶリスクがあると警鐘を鳴らしました。(ロイター)

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