12日、朴大統領の退陣を求める抗議集会=ロイター
(NHK)韓国ソウルでは12日、1987年の民主化以降では最大規模となる26万人が参加して、パク・クネ(朴槿恵)大統領の退陣を求める抗議集会が開かれました。世論を背景に、野党側は圧力をさらに強める方針で、パク大統領は一段と厳しい立場に追い込まれています。
韓国のパク・クネ大統領の40年来の知人の女性実業家や、大統領府の秘書官だった側近2人などが逮捕された一連の事件をめぐって、12日ソウルでは、パク大統領の退陣を求めて大規模な抗議集会が開かれました。
警察によりますと、1987年の民主化以降では最大規模となるおよそ26万人が参加したということです。ソウル中心部の広場や大通りは、プラカードやろうそくを手にした参加者で埋め尽くされ、パク大統領の退陣を求めシュプレヒコールをあげていました。
一部の参加者は、大統領府に向かおうとして機動隊と小競り合いになり、20人余りが警察に連行されたほか、警察官4人がけがをしたということです。
また、野党3党は指導部のメンバーがそろって集会に加わり、集まった人たちとともに行動する姿勢をアピールしており、世論を背景にして大統領への圧力をさらに強める方針です。
さらに検察は、今週後半にも、韓国の憲政史上初めて、現職大統領に対する事情聴取に踏み切るという見方が出ていて、パク大統領は一段と厳しい立場に追い込まれています。