マラリアのワクチン推奨を判断 WHOが大規模接種へ
ベトナムにおけるワクチン予防接種=
TTXVN
世界で毎年、数十万人が命を落としている感染症、マラリアへの対策として、WHO=世界保健機関はイギリスの製薬会社が開発したワクチンを各国に推奨するかどうか判断するため、来年からアフリカで大規模な接種を実施してデータを集めることになりました。
マラリアは蚊が媒介する感染症で、2015年にはアフリカ諸国を中心に42万人余りが命を落とし、特に5歳未満の子どもが多く犠牲になっています。
マラリアへの対策としてWHOは24日、イギリスの大手製薬会社、グラクソ・スミスクラインが開発したワクチンを各国に推奨するかどうか判断するため、来年からアフリカで大規模な接種を実施し、データを集めると発表しました。
このワクチンで効果を高めるためには4回の接種が必要となるため、医療や保健が不足している地域でどれだけ接種が達成できたかや、ワクチンの有効性などについて調べるということです。
対象となるのは、ケニアとガーナ、それにマラウイの3か国の生後5か月から17か月の子どもで、合わせて30万人以上が接種を受ける見通しです。
WHOは接種の開始から5年をめどに、推奨に向けた結論を出したいとしていて、アフリカ地域の担当者は「マラリアのほかの対策と合わせれば、アフリカで何万人もの命を救えるかもしれない」と話しています。