(NHK)日本とロシアの外務次官級協議がモスクワで開かれ、先の日ロ首脳会談で交渉を開始することで合意した北方領土での共同経済活動などの実現に向けて来月東京で、双方の関係省庁も参加する初めての公式協議を行うことで一致しました。
(写真:AP/TTXVN)
去年12月の日ロ首脳会談では、北方領土での共同経済活動について、四島を対象に日ロ双方の法的な立場を害さない形で実施するため、特別な制度を設けるための交渉を開始するほか、元島民の北方領土への自由な往来を可能にするための案を検討することで合意しました。
これを受けて、秋葉外務審議官が訪問先のモスクワで1日、対日外交を担当するロシアのモルグロフ外務次官と次官級協議を行いました。
その結果、双方は、共同経済活動などを早期に実現するためには、交渉段階から両国の関係省庁が関与する必要があるとして、来月東京で、関係省庁の担当者も参加して初めての公式協議を行うことで一致しました。
協議のあと秋葉外務審議官は、「建設的な議論ができた。本日の意見交換の結果も踏まえ、双方で精力的に作業を続ける」と述べ、安倍総理大臣が意欲を示している、ことし前半のロシア訪問までに一定の進展が図れるよう、交渉を急ぐ考えを示しました。