国連安保理の理事国大使らがシリア訪問 復興支援の姿勢を示す
(VOVWORLD) -国連安全保障理事会の理事国の大使らが中東のシリアを訪問してシャラア暫定大統領と会談し、内戦後のシリアの復興を国際社会として支援する姿勢を示しました。
シリアでは、独裁的なアサド政権が崩壊した後、シャラア暫定大統領が率いる暫定政府が10年以上続いた内戦からの復興を進めています。
国連安保理は、シャラア氏がかつて過激派組織に加わっていたとして制裁を科していましたが、11月、解除しました。
これを受けて安保理の理事国の国連大使らの一行が4日、シリアの首都ダマスカスを訪問し、内戦による被害状況などを視察したあとシャラア氏と会談しました。
シリア国営通信によりますとシャラア氏は、いまも解除されていないアメリカなどによる経済制裁を全面的に解除する必要性を訴えたほか、隣国のイスラエルによるシリア領内への攻撃を終わらせる必要性を強調したということです。
これに対し安保理側は、シリアの独立と領土保全を支持し、内戦後のシリアの復興を国際社会として支援していく姿勢を示しました。
シリアでは、旧アサド政権下で科せられた欧米など各国による制裁が徐々に解除されていますが、アメリカがアサド前大統領と関係のある企業や個人などに広く科した制裁は完全には解除されておらず、復興の足かせとなっています。(NHK)