既にお伝えしましたように、14日午前、日本と東南アジア諸国連合の特別首脳会議が東京で開幕し、ASEAN加盟10カ国のうち、副首相が代理出席したタイを除く9カ国の首脳が参加しました。特別首脳会議の東京開催は2003年に続いて2回目です。
日本とアセアン諸国の指導者(写真:Nhat Bac)
今回は交流 40周年を記念して開催しました。日本の安倍首相は「未来を共有するための舞台だ。関係をさらなる高みに引き上げたい」と語りました。
災害救援分野での防衛相会合を提 案し、防災や交通網整備を軸に5年間で2兆円規模のODA=政府開発援助の拠出を発表しました。ASEANが目指す15年の共同体創設をODAで支援します。5年間で3000億円規模の防災協力が柱です。行政官など1000人の防災専門家を育成し、気象 観測の衛星情報も提供します。
交通網整備はインドシナ半島の東西を結ぶ幹線道路や鉄道、港湾、空港に重点を置きます。海賊対策のため巡視船などを供与します。特別首脳会議は14日午後、中長期ビジョンを盛り込んだ共同声明を採択しました。
会議で、ベトナムのグエン・タン・ズン首相は「アセアンと日本は達成された合意と協力プログラムの展開、実施のために力を入れる必要がある」と訴えました。また、ズン首相は海上紛争問題について触れ、「海上安全保障や航海の安全、自由の確保ために、国際法に基づいて紛争を解決するほか、DOC=行動宣言を遵守しCOC=行動規範を早期に作成するよう」呼びかけました。