米国、シリアのアルカイダ関連組織の幹部を殺害したと発表
(VOVWORLD) - アメリカ軍は22日、先月の解散表明で注目されたアルカイダのシリア支部「フラス・アルディン」の幹部を、シリア北西部で行った空爆によって殺害したと発表しました。
これは、シリアに拠点を置く同組織に対する、アメリカによる今年の最新の空爆です。12月にアサド旧政権が崩壊して以降、アメリカは欧米やアラブの同盟国と連携し、「シリアをテロリストの拠点にさせない」と強調してきました。
アメリカ中央軍(CENTCOM)は21日、「シリア北西部で精密空爆を行い、テロ組織フラス・アルディンの幹部指導者であるワシム・ターシン・バラクダーを殺害した」とする声明を発表しました。
シリア北西部は、アフメド・アル・シャラア暫定大統領が率いるイスラム主義組織「ハヤト・タハリール・アル・シャーム」が、12月にアサド旧政権を倒した反体制派の攻勢を指揮する以前に拠点としていた地域です。
イギリスを拠点に活動する「シリア人権監視団」によりますと、無人機が車を攻撃し、バイラクダル氏を殺害したということです。
また、CENTCOMは先週の日曜日、「フラス・アルディン」の財務・兵站担当の高官を殺害したと明らかにしました。これは、先月にも同じく北西部で実施した空爆で、「フラス・アルディン」の幹部ムハンマド・サラー・アル・ザビールを殺害したと報告したのに続くものです。
アメリカに拠点を置く「SITEインテリジェンス・グループ」によりますと、「フラス・アルディン」は2018年2月に設立された組織ですが、今年1月の解散表明までアルカイダへの忠誠を公には認めていませんでした。組織は、シャラア暫定大統領がすべての武装組織に解散を呼びかけている命令に従う形で解散したとされています。
アメリカ政府は2019年、「フラス・アルディン」をテロ組織に指定していました。(アラブニュース)