(VOVWORLD) - アメリカのフロリダ州から打ち上げられたアメリカ宇宙ベンチャー「スペースX」開発の宇宙船「クルー・ドラゴン」は31日、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功しました。アメリカの宇宙船によるISSへの有人輸送は2011年以来、9年ぶりです。
同宇宙船にはNASA=アメリカ航空宇宙局のボブ・ベンケン、ダグ・ハーレー両飛行士が搭乗しました。予定通り東部時間午後1時25分(日本時間6月1日午前2時25分)にISSに入り、滞在中の飛行士に握手やハグで迎え入れられました。ハーレー飛行士は「アメリカの有人飛行が再開できたのは素晴らしい。この偉大なISSに滞在できるのをわれわれは非常に喜んでいる」とコメントしました。
スペースXは、アメリカ電気自動車メーカー、テスラ(TSLA.O)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いる宇宙ベンチャーです。民間企業が主体で開発した宇宙船がアメリカ人飛行士を乗せて軌道への投入に成功したのは初めてです。
ベンケン飛行士は、19時間かけて軌道上を回る間に数時間睡眠できたと語りました。NASAのジム・ブライデンスタイン長官に対し、「最初の夜はいつも多少の困難を伴うが、ドラゴンは滑らかな宇宙船で、良い気流もあったので、素晴らしい夜を過ごせた」と述べました。
新型宇宙船ではアメリカボーイング(BA.N)がスペースXと競っており、「CST100スターライナー」の初めての有人飛行が来年に予定されています。NASAは両社の宇宙船開発に合計で80億ドル近い支援を行っています。