EU大統領 英国との離脱交渉方針を発表

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トゥスク大統領=AFP/TTXVN

イギリスがEU=ヨーロッパ連合に対して正式に離脱を通知したことを受けて、EUのトゥスク大統領は今後のイギリスとの交渉について、まずは離脱の条件をめぐる交渉を行う方針を示し、自由貿易協定などの交渉を同時に行うべきだとするイギリス政府とは異なる立場を示しました。

EUのトゥスク大統領は31日、訪問先のマルタで記者会見してイギリスとの交渉の基本方針を明らかにしました。基本方針では、離脱を混乱なく進めるためには段階的な交渉が必要だとして、まずは離脱の条件をめぐる交渉を始めたうえで、この交渉で十分な進展が確認された場合に、次の段階として自由貿易協定などの交渉を開始するとしています。

このうち離脱の条件をめぐる交渉について、トゥスク大統領は、イギリスに住んでいるEU各国の市民の権利をめぐる問題や、EUがイギリスに求めているEU予算の分担金などの問題を解決する必要があることを明らかにしました。

交渉の進め方をめぐって、イギリスのメイ首相は開始当初から貿易交渉も平行して進めたい考えを示していて、両者の思惑の違いが改めて浮き彫りになった形です。さらにトゥスク大統領は、イギリス側が治安や安全保障の分野で協力を続ける代わりに、EU側に歩み寄りを促したいという思惑をにじませていることについて、「安全保障を、交渉材料にはしない」と述べてイギリス側にくぎを刺しました。

イギリスを除く加盟27か国は今後、この基本方針についての議論を進め、来月29日に開く臨時の首脳会議で交渉の方針を正式に採択することにしています。(NHK)

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