NATOプレゼンス強化へ、バルト海ケーブル損傷 エストニアは海軍派遣
(VOVWORLD) -北大西洋条約機構(NATO)は27日、フィンランドとエストニアを結ぶバルト海の海底電力ケーブルが損傷したことを受け、バルト海での軍事プレゼンスを強化する方針を明らかにしました。加盟国のエストニアは警備へ海軍による作戦を開始しました。
(写真:AP) |
フィンランドとエストニアを結ぶ海底電力ケーブルとインターネット回線が25日に損傷しましたが、フィンランド当局は26日、原因となった疑いでロシア産石油を積載した船舶をバルト海で拿捕しました。
フィンランドのストゥブ大統領は27日の会見で、NATO の支援を要請したと表明しました。NATO のルッテ事務総長は「バルト海における軍事的プレゼンスを強化する」とⅩに投稿しました。
スウェーデンの沿岸警備隊は、航空機や船舶での監視を強化し、海軍や他国と協力するとしました。
ロシア大統領府は27日、船舶拿捕はロシアにとって大した問題ではないと述べました。ロシアはこれまでバルト海インフラの損傷について関与を否定してきました。
エストニアはのツァクナ外相は、フィンランドと結ぶバルト海海底電力ケーブル「Estlink2」が損傷し電力供給が停止したことを受け、現在唯一稼働している「Estlink1」の防護に海軍を派遣したとし、「われわれの海域の重要な海底インフラに脅威がある場合、対応が必要」と述べました。
バルト海では、2022年のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、電力・通信ケーブルやガスパイプラインの損傷が相次ぎ、エストニアやフィンランドなど沿岸国が警戒しています。(ロイター)