10日、ハノイで、ADB=アジア開発銀行は、報告書ADO=「アジア経済見通し」を紹介する記者会見を行いました。

ベトナムの経済発展状況に関し、「2017年、FDI＝外国直接投資誘致の成果は国内の製造業と輸出の促進に寄与する」と評価しました。また、「TPP=環太平洋経済連携協定が実施できなかった場合でも、ベトナムは2018年に発効されるEU=欧州連合とのFTA=自由貿易協定を含め複数のFTAから利益を受ける」としています。

今年のベトナム経済の成長率に関し、ADBベトナム事務所のエリック・シジウィック所長は次のように語りました。

（テープ）

「今年のベトナム経済の成長率は6・5％に達する見通しです。また、2018年に6・7％になる可能性があります。その成長は、FDIや、国民の消費需要、これまで締結されてきたFTAを通じての貿易自由化と市場開放などの要素によるものです。また、ベトナムは、世界的な価格回復からも利益を受けます。」

ADBの報告は、「農業も発展していく」とした上で、「ベトナムは、農業サプライチェーンと収穫後の加工プロセスにおける競争に有利な条件を作り出し、農村インフラ整備と気候変動への対応に力を入れていく必要がある」と勧告しています。